【近畿整備局】CCUS導入現場で見学会、システム概要など説明 モデル工事を通じ制度改善、普及促進 | 建設通信新聞Digital

4月19日 金曜日

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【近畿整備局】CCUS導入現場で見学会、システム概要など説明 モデル工事を通じ制度改善、普及促進

 近畿地方整備局は17日、奈良市で直轄工事を進めている平城宮跡歴史公園第一次大極殿院南門復原整備工事(施工=清水建設)の現場で建設キャリアアップシステム(CCUS)のモデル工事現場見学会を開いた。日本建設業連合会の本部および関西支部、自治体、府県の建設業協会などが出席、同システムの概要や運用状況を説明し、カードリーダー読み込みの実演も行った。

宮大工による伝統工法で施工

 冒頭、同局企画部の宮川久技術調整管理官は「建設キャリアアップシステムは、昨年4月から本格運用しているが、課題も見えてきた。モデル工事を通じ、意見を聞きながら制度の改善と普及促進に努めていきたい」とあいさつした。
 続いて、国土交通省土地・建設産業局建設市場整備課の堀口岳史建設市場整備企画官がシステムの概要について説明し「技能者の処遇改善だけでなく施工の安全にもつながる」と元請けと発注者のメリットも強調した。
 この後、作業所の谷敏光工事長(清水建設)が工事概要とシステムの活用状況を説明した。実際の操作で技能者の就労状況や資格、社会保険加入情報などを閲覧し、カードリーダーの読み込みも実演した。
 現場からは「技能者の高齢化が進み、システムへの登録をためらう傾向がある」とし、登録を代行する取り組みを始めていることも報告された。
 モデル現場では平城宮の第一次大極殿の正門である南門を復原するため、宮大工による伝統工法を活用し、工事を進めている。
 現在の進捗率は65%。工期は2022年3月18日まで。建設地は奈良市佐紀町。
 
 
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