【最先端蚕飼育施設「まゆラボ」を運用開始】新菱冷熱工業 新蚕業の製品開発拠点に | 建設通信新聞Digital

5月13日 月曜日

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【最先端蚕飼育施設「まゆラボ」を運用開始】新菱冷熱工業 新蚕業の製品開発拠点に

まゆラボ内での給餌の様子

 新菱冷熱工業は、最先端スマート養蚕システムを整備した蚕飼育施設「まゆラボ」を茨城県つくば市の新菱冷熱中央研究所に整備し、運用を始めた。「新蚕業」の開発拠点に位置付け、実証実験や他社と共同での繭・さなぎを使った新製品の開発を進める。試用を希望する企業にはオープンラボとして貸し出す。

 同社では、高度な空調技術を活用し、養蚕業を工業化して新分野(医療、化粧品、食品など)に展開する研究を2014年から始めた。農林水産省の「蚕業革命による新産業創出プロジェクト」にも参画し、“スマート養蚕システム”を開発してきた。

 まゆラボは、こうした研究開発の成果で、掃き立て、飼育、収繭・毛羽取り、繭切開・さなぎ分離までの一連の作業ができる。飼育室、上蔟(じょうぞく)室、収繭・繭切室の各室をISOクラス7のクリーンルーム仕様とし、上蔟室の温度を18-30度程度、湿度を30-60%程度でコントロールでき、マイナス60度まで冷却できるディープフリーザーも配備している。13日から15日まで山口大学で開かれる日本蚕糸学会第92回大会の蚕糸・昆虫機能利用学術講演会で、開発成果の一部を発表する。

 まゆラボの運用で資源・環境対策に活用できる蚕のバイオテクノロジー基盤を新蚕業に展開する。


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