【今夏に本格運用開始】住友林業緑化とJR貨物、川崎汽船が脱炭素化へ「緑配便」 | 建設通信新聞Digital

5月17日 金曜日

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【今夏に本格運用開始】住友林業緑化とJR貨物、川崎汽船が脱炭素化へ「緑配便」

 住友林業緑化(東京都中野区、神谷豊社長)と日本貨物鉄道(JR貨物)、川崎汽船は、日本通運と連携して今夏に「緑配便」を本格運用する。緑配便は、幹線輸送をトラックから鉄道や船舶にモーダルシフトし、脱炭素化を目指す樹木配送サービスのこと。昨年末から「MiraiGreenCargo(ミライグリーンカーゴ)」というオリジナルで開発したコンテナで貨物列車を使い、樹木を試験的に輸送している。

鉄道による「緑配便」トライアル輸送


 住友林業緑化は低炭素物流で運ぶ樹木や環境資材の販売・都市の緑化、JR貨物はミライグリーンカーゴコンテナでの緑配便の幹線輸送、川崎汽船はRORO船での海上輸送による緑配便幹線輸送を、それぞれ担当する。

 首都圏などの街づくりに使われる常緑高木は南九州エリア産が多く、運送をトラックによる物流に頼っている。人材不足やドライバーの高齢化、CO2排出量制限などの課題を抱える中、時間外労働への制限が加わるなどトラックでの物流オペレーションの課題を解決するために開発したサービスが緑配便となる。

 ミライグリーンカーゴで貨物列車を使ったトライアル輸送を21年末からことし2月にかけて実施し、輸送中のコンテナ内環境が植物に及ぼす影響、樹木の積み降ろし、運用方法などを検証した。従来のトラック輸送に比べてCO2の排出量を、約1t削減できることを確認した。今後は、輸送区間を拡大するほか、船舶によるトライアル輸送や樹木以外の輸送を検討する。

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