【2027年国際園芸博覧会】基本計画案まとまる/新しい自然観を発信 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【2027年国際園芸博覧会】基本計画案まとまる/新しい自然観を発信

緑とDXが融合した施設イメージ


 
 2027年国際園芸博覧会協会は26日、「2027年国際園芸博覧会基本計画案」を公表した。旧上瀬谷通信施設(横浜市)の一部敷地約100haを会場に、27年3月19日から9月26日までの会期で開く。このうち20haは駐車場やバスターミナルとなる。植物の世界と人とのつながりや自然との共生の重要性を発信するほか、花・緑と都市が融合した日本発の新しい自然観を次世代に提示する。自然と技術が織りなす新たな産業の創出も目指す。

 植物の遺伝子や光合成などの精巧な生命の仕組みを分かりやすく解説し応用する展示コンテンツを充実するほか、自然界の仕組みを分析し、その構造・機能を模倣して新たな技術開発・研究に取り組むバイオミミクリーを発信する。
 会場にグリーンインフラを実装することで、持続可能な都市開発モデルを示す。自然と共生する暮らし体験の場を設けるほか、グリーンインフラ技術に関する企業展示を行う。

 自然災害への適応策の一つとなる日本のEco-DRR(生態系を活用した防災・減災)の技術や知見、里山の営みに通じるエネルギーの地域内循環など、日本ならではの持続可能な都市の在り方も示す。
 園芸療法・健康増進プログラムの体験、グリーンオフィス・ワーケーションの実証実験、先端技術を活用したICT農業、花き園芸・農と異業種(医療・スポーツ・アートなど)のコラボレーションなどにも取り組む。

 有料来場者数は1000万人以上を見込む。会場建設費は320億円。国、地方公共団体、民間が3分の1ずつ負担する。

 22年度から23年度にかけて園路や修景などを設計し、24年度から26年度までの期間で工事を進める。建物タイプの展示施設は24年度ごろに設計に着手し、25年度に建築・展示工事に入る。建築物の規模は総延べ5万6000㎡、庭園は計16.2haで計画している。
 会場内の移動は徒歩を基本とし、小型モビリティーの導入も検討する。