【下水管内の異常を早期検知】水位監視と微生物調査新技術を開発/建技 | 建設通信新聞Digital

5月17日 金曜日

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【下水管内の異常を早期検知】水位監視と微生物調査新技術を開発/建技




建設技術研究所は、下水管内のさまざまな異常を早期に検知するため、リアルタイム水位監視と微生物調査・分析に関する新たな技術を開発した。下水管の水位上昇に関する異常や腐食要因・箇所を従来技術より早期に検知でき、維持管理の効率性向上やコスト縮減に大きなメリットが得られるとしている。

リアルタイム水位監視は、下水管内の水位状況をリアルタイムで確認、不明水や浸水といった下水管内の水位上昇に関する異常を早期に検知できる。マンホール蓋を取り替えることなく伝送アンテナを設置でき、関係者間での情報共有と早期対応が可能となる。

微生物調査は、採水した下水を次世代シーケンサー(NGS)を用いることで多種多様な菌レベルの分析を行い、腐食を促進する原因菌の特定や場所による量分析によって腐食しやすい箇所を検知できる。下水道管路の維持管理では、浸水被害の危険発生に関する情報発信や、効率的な老朽化対策が求められる一方、浸水箇所の早期発見や要因調査、老朽化リスクの高い施設の特定には、職員の負担増や高額な委託費用が必要となるなど、事業体の地方自治体にとって大きな課題となっていた。

同社は、今回開発した技術を下水道管路の包括的民間委託事業に適用することでさらに効果的に活用される可能性があるとして、地方自治体のみならず民間の維持管理業者にも幅広く活用を働き掛けていく。



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