【建築家・田根剛氏が中学生にレク】東京芸術中学で課外授業 | 建設通信新聞Digital

5月15日 水曜日

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【建築家・田根剛氏が中学生にレク】東京芸術中学で課外授業

中学生を対象にした週1回のアートスクール・東京芸術中学「菅付雅信主宰」の課外授業として、TOTOギャラリー・間の運営委員で建築家の田根剛氏が、同ギャラリーで開かれている企画展「How is Life?–地球と生きるためのデザイン」をテーマに11月26日、現地でレクチャーした。当日参加した中学生は15人(保護者11人)。田根氏が展示作品を一つひとつ分かりやすく説明した。

東京芸術中学は、大学でアートやデザインをゼロから学び始めるようでは世界のクリエーターとまったく戦えないとの危機感から、欧米のように10代前半から現代美術などを徹底的に教えるアート中学やアート高校があるように、日本にも同様の学びの場をと始まった。田根氏はこの中学のゲスト講師の一人として名を連ねている。

海外での活躍が長い田根氏は「説明の途中でも分からないときはいつでも自由に聞いてほしい。海外ではそれが当たり前なので」とレクチャーを始めた。展覧会のテーマは深刻な地球環境を目の前にして、SDGs(持続可能な開発目標)を超えて「成長なき繁栄」を本気で考え、そのために建築は何ができるのかを問う内容。難しいテーマだが、参加者に問い掛けながらかみ砕いて説明していた。

終了後にレクチャーを振り返ってのトークがあり、中学生から「建築は建造物だけだと思っていたけれど周りの環境も含めて建築なんだと分かった」などの感想が寄せられた。「クリエーティブって何だろうか」という田根氏の問い掛けには答えが返ってこなかったが、それぞれが一生懸命考えている様子だった。田根氏は「僕が大切にしているのは、土地には過去、現在、未来があるということ。建築は未来をつくるもの」などと話した。


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