【国交省、国土地理院、関東整備局が大震災ゆかりの地を巡るツアー】 | 建設通信新聞Digital

5月2日 木曜日

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【国交省、国土地理院、関東整備局が大震災ゆかりの地を巡るツアー】

 国土交通省、国土地理院、関東地方整備局は22、23の両日、関東大震災100年事業として「関東大震災ゆかりの地を巡るツアー~関東大震災を見聞し、未来への備えにつなげる~」を開催した。都内の関東大震災ゆかりの地を巡り、当時の被害状況や災害から得られた教訓、現在の東京をつくりあげた復興の軌跡を知り、今後の大地震への備えを考えるツアーとなった。武村雅之名古屋大学減災連携研究センター特任教授がガイドを務めた。

 23日には、約30人が参加し、都立横網町公園、隅田川の橋梁群、 浅草寺、都立上野恩賜公園、東京大学地震研究所を見学した。 武村教授は「東京の道路のほとんどが関東大震災の復興事業で整備され、 現在の東京をつくったといえる。ツアーの前と後で東京の見方が変わると思う」と解説した。また、 震災を契機に建物への耐震基準が世界で初めて制定され、 近代的な公共施設やインフラが整備されるなど、明治以降の社会の変革に関東大震災が大きな影響を与えたことを説明した。

 東京都墨田区の都立横網町公園では、移転により空き地状態だった陸軍被服廠跡に周辺の人たちが家財道具を持ち出して集まり、火災旋風に巻き込まれた避難者3万8000人が死亡した経緯を説明。園内の慰霊堂や復興記念館を見学した。

1930年に建設された慰霊堂


復興記念館を見学する参加者


 続いて隅田川から災害対策支援船「あらかわ号」に乗り、吾妻橋や厩橋など震災復興事業で整備した橋梁群を見学した。「一橋ずつ異なる設計がなされ、日本の橋梁技術が世界トップクラスに発展するきっかけになった」と説明した。その後、最大の避難地となった上野公園、震災を契機に設立され、日本の地震学の飛躍的な発展に寄与してきた東京大学地震研究所などを見学した。

 

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