【成蹊大、竹中工務店】施工中の新校舎をメタバース空間に構築 | 建設通信新聞Digital

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【成蹊大、竹中工務店】施工中の新校舎をメタバース空間に構築

メタバース空間の新校舎内観


 成蹊大学Society5.0研究所は、竹中工務店の協力を得て、同社が施工中の「大学新11号館」をメタバース空間に構築した=写真。竣工前から誰もがどこからでも新校舎の体験が可能となるほか、建物の運用方法をメタバース上でシミュレーションし、それを関係者が「その場」で確認、意思疎通できる。また、その検討結果を基に建物内部を「編集」して検証できる。

 新校舎は、規模がRC造5階建て延べ約1万5000㎡で、2024年秋の竣工を予定している。建設地は東京都武蔵野市吉祥寺北町3-3-1ほか。施工会社の竹中工務店とXR(あらゆる仮想現実)技術利用について議論し、仮想空間に適した建物形状データの提供を得て、円滑なメタバース構築を実現した。オープンソースベースのプラットフォーム上に構築したため、教員のほか、学生もメタバースの編集、カスタマイズに携わることが可能となった。

 メタバース内でオープンキャンパスや展示会などを開き、アバター同士が交流できる。約8万人の卒業生に、遠隔から母校の新校舎を見学してもらうことも可能だ。

 在校生がマスコットキャラクターのアバターを制作し、音声合成技術なども利用して、メタバース来訪者に新校舎の案内や交流を行う予定。これにより、単なるメタバース関連技術を学ぶだけでなく、Society5.0研究所の理念に沿い、「技術革新の進展が社会文化に及ぼす影響」についても考える機会となる。将来的には、アバターを生成AI(人工知能)で自動運用するなどの高度利用も視野に入れている。

メタバース空間に入室できる成蹊大学新 11 号館特設ウェブサイト

 

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