【東洋建設】国内最大級長さ60m鋼管杭を海中地盤に打込/TLP型浮体式洋上発電開発で実験 | 建設通信新聞Digital

5月7日 火曜日

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【東洋建設】国内最大級長さ60m鋼管杭を海中地盤に打込/TLP型浮体式洋上発電開発で実験

実験で使ったシンガポール船舶


 東洋建設は、TLP(テンション・レグ・プラットフォーム)方式による浮体式洋上風力発電設備の開発に向け、北海道・石狩湾新港沖で外洋施工船を使った大水深施工実験を行った。国内最大級の長さ60mの鋼管杭を海中の地盤に打ち込み、杭の施工性と設計引抜力を確認した。実験の結果、おおむね予定どおりの成果を得られたとしている。

 同社は、三井海洋開発、古河電工、JERAとともに「TLP方式による浮体式洋上風力発電低コスト化プロジェクト」について、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業に採択されている。

 東洋建設は、浮体式洋上風力発電における係留基礎の設計・施工を担当する。具体的な取り組み内容は、基礎の安定性検証のための要素実験を通じたTLP浮体係留基礎設計手法を確立する。

 今回の実験は7月末から始めた。シンガポールの船舶を使い、鋼管杭の施工スピードや精度を検証するとともに、設計引抜力を確認。周面地盤の抵抗力なども計測した。船舶は15日にシンガポールに向けて出港した。

 同社の泉照久土木事業本部洋上風力部長は、実験により「かなり良いデータを取得できた。商用化に向けて大きなステップになる」と今後の展開に期待を寄せた。

 

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