【ソクジョの会】資格取得が自信につながる キャリアと産休・介護など課題をパネル討論 | 建設通信新聞Digital

4月26日 金曜日

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【ソクジョの会】資格取得が自信につながる キャリアと産休・介護など課題をパネル討論

 日本測量協会(矢口彰会長)の主催による第3回測量・地理空間情報イノベーション大会が6月27、28の両日、東京都文京区の東大伊藤国際学術研究センターで開かれた。28日には、測量・地理空間情報女性の技術力向上委員会(ソクジョの会、委員長・杉森純子氏、朝日航洋)による「地理空間情報社会を生き抜く-キャリア形成に向けて」をテーマにパネル討論が開かれた=写真。
 同会は、2015年の第1回測量・地理空間情報イノベーション大会で設立。業界内の女性の増加、働きやすい職場環境の構築などを目的として、G空間EXPOや測量・地理空間情報イノベーション大会での交流会、大学訪問などを行ってきた。メンバーは5社13人。16年からは技術支援、交流、広報の3班構成で活動を推進している。
 パネリストは、神谷友美(朝日航洋)、黒川史子(国際航業)、金子麻紀(東新測量設計)、五十鈴まゆみ(マプコン)の4氏で、活発に意見を発表した。
 黒川氏は「若い人は積極的に業界活動、対外活動にかかわってほしい。それを上司が支援してほしい」と呼び掛けた。産休中に資格を取得した神谷氏は「“育児モード”と“勉強モード”に自分を切り替えることがコツと感じた。切り替えられない時は、試験勉強をしている人のブログなどを読み、勉強モードに切り替える工夫をしていた」と述べた。
 地方に住む父親の介護のため、月に1、2回帰省しているという五十鈴氏は「行政が対応してくれている。社会福祉協議会などに相談すると、親身になって相談に乗ってくれる」としながら「家族だけで抱え込むのではなくて、制度を利用することが大事だ」と介護問題をアドバイスした。仕事との両立については、「フレックス制度を利用している。今後このような制度を一層利用できるようになるのではないかと思っている」と語った。
 資格の取得について金子氏は「昼間は仕事をして、夕方から夜間学校に通った。学校では、分からないことを質問するようにすると、国家試験の問題も解説してもらえるようになり、2年間の在学中に測量士の資格を取得することができた」とし、資格の取得により「役所や同業者の人々と話をしている中で、自信を持って提案ができるようになった」とメリットを挙げた。

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