【サイアーク・建築シンポ】日米の建築家が人の都市・建築・デザインへの影響を議論 | 建設通信新聞Digital

4月19日 金曜日

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【サイアーク・建築シンポ】日米の建築家が人の都市・建築・デザインへの影響を議論

 米国・南カリフォルニア建築大学(SCI-arc=サイアーク)は16日、東京都港区の国立新美術館で、環太平洋地域の建築家・デザイナーを東京に招待し、建築シンポジウムを開いた。
 同シンポジウムは昨年も開催したが、今回は「身体を意識する-分散化するヒトの空間と形態」と題して、分散化する「ヒト(人)」の都市・建築・デザインへの影響を検討した。
 シンポジウムは、日米の建築家がそれぞれ、自分たちで試行したさまざまな建築の取り組みをスライドで紹介し、コーディネーターが質疑を行う形で進行した。日本からは、自然の木を使って東日本の各地でシェルターを造形し、地域でワークショップを行った取り組みなどを紹介。米国からは、ピサの斜塔をヒントにして、3次元で設計した塔の各階をAIで変化させる取り組みや、複数の3次元工作ロボットに竿を持たせて、ロボットを協調させて動かし、その竿で膜構造を自在に変化させる「フィジカルフォーム」と名付けた実験も発表された。
 サイアークのピーター・トルマー氏は「建築は誰のためのものなのか。例えば窓は人のために設計されるべきで、デザインを優先すべきではない」など、建築についての考え方に一石を投じた。
 今回の参加者は、次のとおり(敬称略)。
 小渕祐介(東大)、今村創平(千葉工業大)、トーマス・ダニエル(セントジョセフ大学)、ピーター・テスタ(サイアーク/Testa & Weiser)、ピーター・トルマー(サイアーク/インスブルック大学)、ヘルナン・ディアス・アロンソ(サイアーク/Xefirotarch)、津村耕佑(Final Home)、金野千恵(teco)、中里唯馬(YUIMA NAKAZATO)、ジョン・N・ボン(サイアーク/ジョンボンアソシエイツ)、猪子寿之(チームラボ)、脇田玲(慶応大)。

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