【工学xデザイン】東大生産研が国立新美術館で「もしかする未来」展を開催 12/9まで | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【工学xデザイン】東大生産研が国立新美術館で「もしかする未来」展を開催 12/9まで

 東京大学生産技術研究所(IIS)は1日から、東京都港区の国立新美術館で、工学にデザインの視点を融合させて新たな価値を創造する「価値創造デザイン」の取り組みを中心に、来年70周年を迎える同研究所の歴史を紹介する「もしかする未来」展を開催している。展覧会には、価値創造デザインの研究成果として、3Dプリンターによる機能的で美しいスポーツ義足、日用品へのチタンの応用、空間システム工学による「輪郭のない」住まいのかたちなど、興味深いプロトタイプが展示されている。
 同研究所は昨年、工学研究が新しい時代に必要な価値を生み続けるためのプラットフォームとして、仕組みづくりと人材育成の場「価値創造デザイン推進基盤」を立ち上げた。「研究のデザイン工房」という位置付けで、工学研究に新しい価値を与えることが最大の目的となる。そこには「テクノロジー」と「ユーザー目線」の両視点が不可欠としている。
 展示では、デザインを取り入れた複数の研究の組み合わせで、これまで想像だった「もしかする未来」の姿が見えてくる。
 「輪郭のない」住まいのかたちを展示した今井公太郎研究室は、これまでにない住空間として、正三角形の4面体と5面体の組み合わせで、自由に形を変えられるフレキシブルな住まいを提案した。多面体のジョイント部分の製造が課題だったが、3Dプリンターの対応で解決している。現状の戸建て住宅とテントの中間のようなイメージで、実用化に向けて準備を進めている。
 展覧会は9日まで。入場無料。

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