【記者座談会】電設協が会員大会、日事連は全国大会を開催/ベントレーがシンガポールで「YII2023」 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

公式ブログ

【記者座談会】電設協が会員大会、日事連は全国大会を開催/ベントレーがシンガポールで「YII2023」

◇上限クリアへねじ巻き、地域連携を考える場に

A 10月はさまざまな団体の全国大会が開かれている。直近ではどんな大会があったのかな。

B 12日に日本電設工業協会(山口博会長)が大阪市で会員大会を開き、会場に約500人が詰め掛けた。建設業にも時間外労働の上限規制が適用されるまで半年を切ったため、大会決議「令和6年4月に迫った『時間外労働の上限規制適用』への的確な取組みを!」を満場一致で採択した。

A それで山口会長は。

B 「意識改革と前例にとらわれない取り組みにチャレンジし、何としてでも乗り越えなければならない」と訴え、規制クリアに向け、取り組みのねじを巻いた格好だ。

C 13日には日本建築士事務所協会連合会(児玉耕二会長)が鳥取県米子市で全国大会を開いた。鳥取・島根の2県共同開催となった大会に、全国から約1200人が参加した。2県共同開催は初の試みであり、テーマには『神話のふるさと 悠久の山陰からの挑戦』を掲げ、人口減少などの課題を乗り越えるための地域間連携の在り方などを探った。

A それで児玉会長は。

C 「大会を機に両県の連携も一層強まるのではないか」との見解を示した。昨今は、単なる建築設計にとどまらず、幅広い社会ニーズへの対応も求められる中で、「刺激を与え合って新しい仕事の発想につなげてほしい」とも語った。47都道府県で最も人口が少ない鳥取、それに次ぐ島根がうまく連携し活動が活性化するようであれば、他の地域にとって格好の好事例となるだろう。

A 大会は会員が一堂に会して、業界が抱える諸課題を解決する糸口を探ったり、解決に向けて一致団結したりする場でもある。今回を契機に、両団体が直面する課題を打開し発展していくことを願う。

会場となったマリーナベイ・サンズは、今やシンガポールの代名詞といえる施設だ

◇世界各国も先進デジタル技術に高い関心

A ところで、ベントレー・システムズが主催する「ザ・イヤー・イン・インフラストラクチャー2023」(YII2023)がシンガポールで開かれたね。新型コロナウイルスの感染も落ち着き、現地では観光客も増えてきたんじゃないかな。

B シンガポールのまちを歩くと、あちこちから日本語が聞こえてきて、やっとコロナ前のように海外旅行をする日常が戻ってきたように感じた。

C まちの様子はどうだった。

B 会場のマリーナベイ・サンズは、ホテルやMICE(国際的な会議・展示会)施設、ショッピングモール、カジノなどからなる巨大施設だが、平日にもかかわらず大勢の人でにぎわっていた。この施設の特徴的な外観を眺められる場所では、多くの人がカメラを構え撮影していたよ。

D 日本でもこれからIR(統合型リゾート)の建設が進む。あっと驚く建築が誕生すれば、観光の目玉になることは間違いない。どんなIRが生まれていくか楽しみだ。

B シンガポールでは、独創性のある建築が点在していたり、歴史的建造物をうまく生かして活用している例もよく目にした。アジアの街並みと近代的な建築が融合し、歩いていて楽しい場所だった。

A YII2023の取材はどうだったのかな。

B ICTやBIMを活用した先進事例を表彰する「Going Digital Awards」のファイナリストのプレゼンテーションは、どのグループも熱がこもっていた。世界各国のプレス関係者も熱心に質問していて、先進デジタル技術に対する関心の高さを改めて実感した。日本企業は惜しくも最優秀賞を逃したが、「次こそは最優秀賞を取るぞ」と意気込んでいたよ。今後が楽しみだ。

【記者座談会】ほかの記事はこちらから

建設通信新聞電子版購読をご希望の方はこちら