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左官工事の西谷工業(東京都板橋区、柳田竜幸社長)は10月31日、千葉市内の千葉県立京葉工業高校で出前授業を行った=写真。建築科の1年生約40人が受講し、しっくいとモルタルの塗り方を学んだ。
開校式であいさつした同校の大岡正和校長は「実技演習は施工現場の専門的技術を学び、建設業への理解を深める非常に良い機会となる。疑問に思ったことは講師の皆さんに何でも聞き、その場で解決してほしい」と呼び掛けた。
この後、校舎前に設置された会場に移動し、実技演習を開始。初めに柳田社長がしっくいとモルタルそれぞれの塗り方の手本を示した。続いて生徒たちも同社の技能者から手ほどきを受けながら、両手に鏝板(こていた)と鏝を持って実技に取り組んだ。
受講した男子生徒は「お手本を見た時は簡単そうだったが、モルタル塗りは難しかった。中学生のころから大工になると決めている。勉強になったし、こういう体験ができてすごくうれしい」と目を輝かせた。また、女子生徒は「モルタルがなかなか壁につかなかったが、とても楽しかった。将来は建築士を目指したい」と語った。
柳田社長は「出前授業は約10年前、左官の世界観を高校生に知ってもらおうと始めた。続けているうち、子どもたちもこうした体験を求めていることが分かってきた。左官業に入職した若者にとって価値のある世界にしていくことがわれわれの役割であり、今後も継続していきたい」と話している。
同社では、11月中旬にも神奈川県内の工業高校で同様の出前授業を実施する予定だ。