【能登半島地震】北陸整備局、建設業界が迅速対応/被災状況調査、道路啓開など | 建設通信新聞Digital

4月27日 土曜日

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【能登半島地震】北陸整備局、建設業界が迅速対応/被災状況調査、道路啓開など

 最大震度7を観測した能登半島地震から4日。いまだ被害の全容は見えず、余震も続く中、行方不明者の捜索や緊急応急復旧などが行われている。国土交通省北陸地方整備局をはじめとする行政機関や建設業界も迅速な対応に全力を挙げて取り組んでいる。

輪島市朝市通りの火災跡。右下の赤い橋は「いろは橋」 (撮影:アジア航測・朝日航洋)


 北陸整備局は、1日の地震発生直後に災害対策本部を設置し、物的被害などの把握に努めている。2日からTEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)の派遣を開始した。石川県輪島市や珠洲市、穴水町、能登町、七尾市、志賀町、中能登町で、砂防・道路・河川・港湾の被災状況調査を鋭意進めているほか、輪島市と珠洲市では道路啓開にも着手。4日午前8時までに50班178人が出動している。また、災害対策機械(照明車、給水車など)を新潟市や富山県氷見市、石川県輪島市、七尾市、かほく市などに派遣した。

珠洲市、鵜飼漁港付近の津波浸水被害状況 (撮影:国際航業・パスコ)


 石川県建設業協会は、国交省や地方自治体との災害協定に基づき、会員3社が重機による道路啓開を実施。そのほかの6社は物資運搬に従事している。山岸勇専務理事は「今後も協会を挙げて対応していく」と話している。

 富山県建設業協会は、国交省との「災害対策車両等の出動等に関する協定」を受け、会員4社11人(3班体制)をかほく市と珠洲市に派遣。排水ポンプ車と給水車の稼働に備えている。

 新潟県建設業協会も同じく、給水車のオペレーターらを七尾市に派遣したほか、会員企業が維持管理業務の一環として土砂崩落が発生した国道8号茶屋ヶ原(新潟県上越市)の復旧作業に当たっている。

 日本建設業連合会北陸支部は行政機関と情報共有した上で、今後活動を本格化させる。建設コンサルタンツ協会北陸支部は、2日に災害対策本部を設置。行政機関の要請を踏まえ、道路や橋梁、トンネルの緊急点検を実施している。その数は新潟県内だけでも1000カ所を超えるとみられる。

 

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