【BIM/CIM】複数建機を自律運転/前田建設 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【BIM/CIM】複数建機を自律運転/前田建設


 前田建設は、複数台の油圧ショベルを自律運転可能とする「自動施工計画・管理システム」を開発した。BIM/CIM施工計画モデルから詳細な作業計画モデルを自動生成し、その計画に基づいて複数台の油圧ショベルを自律制御できる。同社のICI総合センター(茨城県取手市)で、日立建機、イクシスと共同で実証し、システムの実用性を確認した。 開発したシステムは、▽BIM/CIM(工事全体の施工計画モデル)から油圧ショベルの作業内容を具体化した作業計画モデルを自動生成する「自動施工計画システム」▽作業計画モデルを基に複数の油圧ショベルに作業を指示し、状況確認のために油圧ショベルなどの取得情報を可視化する「自動施工管理システム」▽指示された内容に沿って自律運転で掘削し、取得情報を送信する「油圧ショベル」--の三つのフェーズで構成する。計画、指示・管理、実行まで一元管理が可能で、BIM/CIMデータである仮想空間(サイバー空間)と実現場である現実空間(フィジカル空間)とが連動するデジタルツインを実現した。
 システムの導入により、少人数のオペレーターによる複数台の油圧ショベルの自律施工が可能になり、1人当たりの生産性向上効果が見込める。また、油圧ショベル以外の運搬・敷均し・締め固めなどの自律施工機械にシステムを適用することで、さらなる生産性向上も期待できる。
 山留め掘削、トンネル・シールドなどのズリ・土砂搬出、ダム・道路などの造成といったさまざまな建設現場への適用に加え、危険箇所である災害現場や放射性廃棄物の処理・処分といった現場での活用を想定する。