【記者座談会】都政1年め「小池色」どうなる/建設産業の技術に触れるリコチャレ開催 | 建設通信新聞Digital

4月20日 土曜日

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【記者座談会】都政1年め「小池色」どうなる/建設産業の技術に触れるリコチャレ開催

子どもから大人まで幅広い年代の人たちが会場を訪れた


A 東京都の小池百合子知事が就任してから1年が経過した。
B 小池知事は8日の都議会臨時議会で「都民ファースト、情報公開、賢い支出の原則を徹底しながら、東京大改革を進めてきた」と成果を強調していた。
D 6月26日からは財務局案件で「入札の透明性」を目的に、入札契約制度改革の実施方針に基づく試行も始まった。さらに入札監視委員会の定員増員や新たに部会を設置するなどして一層、入札契約制度のチェック体制を強化した。
C 改革の進め方には業界団体や都議会などから反発もあったが、その発信力の強さと都政に注目を集めた腕力は小池知事ならではとも言える。
B 都議選後初となった臨時議会では、改選前まであった豊洲市場移転問題の特別委員会の設置を自民、共産、民進各党などが求めたが否決された。今後は常任委員会で他案件とともに審議されることになった。
D 小池知事が6月に示した市場両立案の基本方針に対して、臨時議会で野党は「都議会に対してまだ説明がない。常任委員会での議論では不十分」「具体的に何も示されていない」などと訴えた。だが小池知事が特別顧問を務める都民ファーストの会などに「移転のあり方を最初から議論していた以前の局面とは異なる」などとして押し切られた。
C 小池知事はかつて、都議会を「ブラックボックス」と批判していた。ただ今回、時間をかけ議論する目的で自民、共産らが設置を求めた特別委員会を小池与党が否決したことは、知事が掲げていた「情報公開」とは逆行する動きに見える。
A 今後も入札契約制度改革、豊洲市場移転問題や2020年の東京五輪など課題は山積している。上すべりしがちな言葉より、課題に向き合い、着実に政策を実現していってほしい。

夏のリコチャレ 直接触れて身近さを感じるイベントに

A ところで、日刊建設通信新聞社、日大理工学部が共催し、国土交通省などが後援した「わたしの住むまちをデザインする仕事」が10日、東京都千代田区の日大理工学部駿河台校舎1号館で開かれた。
E 「夏のリコチャレ(理工チャレンジ)」の一環となるイベントだ。建設産業の技術が市民生活にどのようにかかわっているかを国、企業や団体など33者の社員、職員が中高生にもわかるように、模型やパネルを使って紹介した。直接触れてもらうことで、技術の面白さを知り、興味を持ってもらうことが狙いだ。
A 来場者は何人くらいだったの。
F 200人くらい。小さな子どもから大人まで幅広い年代の人々が会場を訪れてくれた。
A 来場者からはどんな声が上がっていたの。
F 「将来は建築士になりたいと思っている。働き方や建築士になるまでの進路の選び方などを相談できたことはよかった」(高3男子)、「土木工学を学びたい。自分の生活と土木を結びつけられたら良いなと思っている」(高3女子)など、さまざまな声が寄せられた。
A 出展した企業からは。
G 「立ちっぱなしで待ち時間が長くて辛かった」としながらも「来場者からはするどい質問があり、関心の高さもうかがえた」「いままで大人向けの展示会しかしてこなかったため、子どもの素直な反応はうれしかった。いろいろな会社の技術を一度に見られる機会はなかなかない。建設業を仕事にするとまではいかなくても、少しでも興味を持ってほしい」など、こちらもいろいろな意見が挙がっていた。
E 運営面では、初めてのこともあり、反省点があったことも事実だ。来年も、それを生かして続けていきたいね。

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