【金賞に「窓の庭」】東京建築士会 住宅建築賞2024 | 建設通信新聞Digital

5月17日 金曜日

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【金賞に「窓の庭」】東京建築士会 住宅建築賞2024


 東京建築士会(古谷誠章会長)は、住宅建築賞2024の入賞作品5点を決めた。この中から金賞には『窓の庭』(千葉県)が選ばれた=写真。設計者は増田信吾+大坪克亘建築設計事務所の増田信吾氏、大坪克亘氏、湯原彰一氏とGraph Studioの荒木美香氏、広橋工務店の廣橋利昭氏。前年に続き「東京のローカリティ」をテーマに掲げた今回は総数68点の応募があった。表彰式は6月21日の総会に併せて開く。8月には東京都港区の建築会館ギャラリーで入賞作品展と入賞レセプション(講評会)も開く。

 窓の庭は、もともと一つの敷地が三つに分筆された敷地に建つ。講評では「おそらく東京圏でなければ家を建てる土地だと見なされないであろうサイズと条件を、そのまま建築をつくる原動力に直結させ、魅力あるものだと認知させること。地形をはらんだ土地を平面ではなく立体だと捉え、その立体に重ねるべき構造形式を新たに考案すること。その結果、施主の生き方・ライフスタイルを誘導し、応援していること」など、「この状況を引き出しているのは建築家の多角的かつ総合的な力量であることは疑いの余地がない」として満場一致で金賞に決めたとしている。審査員長を務めた建築家の吉村靖孝氏も「建築家の職能を思い起こさせてくれる快作である」と高く評価している。

 入賞作品と概要は次のとおり((1)設計者(2)建築主(3)施工者(4)構造、敬称略)。

 〈金賞〉
 ▽窓の庭(千葉県)=(1)増田信吾+大坪克亘+湯原彰一(増田信吾+大坪克亘建築設計事務所)/荒木美香(Graph Studio)/廣橋利昭(広橋工務店)(2)小滝柊兵+小滝一寿美(3)広橋工務店(4)木造。

 〈住宅建築賞〉
 ▽安部邸(埼玉県)=(1)針谷將史(針谷將史建築設計事務所)(2)安部望(3)まつもとコーポレーション(4)S造。
 ▽残像の家(東京都)=(1)向山裕二+上野有里紗+笹田侑志(ウルトラスタジオ一級建築士事務所)(2)藤村直輝+藤村怜子(3)水沢住宅建築(4)木造。
 ▽FLASH(神奈川県)=(1)湯浅良介(2)佐藤裕(3)安池建築工房(4)木造・軸組工法。
 ▽Grove(グローブ)(埼玉県)=(1)御手洗龍(御手洗龍建築設計事務所)(2)ディー・エヌ・ケー(3)日南鉄構(4)S造。

 

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