日本建設業連合会(宮本洋一会長)は19日、最新技術を駆使した高速リニューアルプロジェクト「長野自動車道(特定更新等)岡谷高架橋改良工事」を舞台に、学生や社会人向けのオンライン現場見学会を開いた=写真。約150人が視聴し、高速道路を完全に止めることなく進む工事の様子を見学した。
工事は、NEXCO中日本八王子支社が発注し、鹿島・富士ピー・エスJVが施工している。中央自動車道から長野自動車に分岐する玄関口に位置する岡谷高架橋(長野県岡谷市)は、1986年の開通から約40年が経過。過酷な使用環境下における経年劣化などに対応するため、現在、床版の改良や橋桁、橋脚の補強などのリニューアル工事を実施している。
岡谷高架橋の形式はプレストレスト・コンクリート(PC)5径間連続ラーメン箱桁橋、橋長は上り線が578m、下り線が593m、幅員は21.4mで、地上高は約55m、最大支間長は148mとなっている。工期は、2022年11月19日から29年10月12日までの2520日間。
オンライン現場見学会では、1級建築士のユーチューバー・いけちゃんを特別ナビゲーターに起用し、視聴者層の視点に立って、さまざまな疑問などを投げ掛けた。橋桁の内部など、リアルの見学会では入ることのできない現場の最前線も披露。最新の非破壊検査技術やモニタリング技術をはじめ、PCグラウト再注入や超高性能繊維補強コンクリート(UHPFRC)による床版上面の打ち替えといった施工のポイントも紹介した。
視聴者からの質問コーナーでは、必要な資格や作業に従事する人数、高所作業での留意点などを工事担当者が回答したほか、受発注者双方とも女性の技術職員が増え、誰もが働きやすい職場環境になってきていることなどを伝えつつ、建設業界への入職も呼び掛けた。オンライン見学会の様子は、28日から日建連公式ユーチューブでも公開する。
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