ヤクルト本社(成田裕社長)は、茨城県守谷市で計画している東京ヤクルトスワローズファーム施設の移転に関連して、造成工事と選手寮・クラブハウス新築工事の施工者を竹中土木に決めた。現在、造成工事の準備工事を進めている。本球場などのファーム施設建設を含む全体設計は久米設計が担当している。
ヤクルト本社は、(仮称)守谷市総合公園の用地の一部にファーム施設を建設するほか、同公園に隣接する(仮称)守谷SAスマートIC周辺土地区画整理事業予定地内の用地の一部を取得して選手寮・クラブハウスを建設する。
造成工事の件名は「ヤクルト球団二軍球場整備計画(造成工事)」。2工区に分けて進める計画で、ファーム施設を設ける総合公園内(野木崎字中道下5312ほか)が第1工区、選手寮・クラブハウスを建設する土地区画整理事業予定地内(野木崎字大日下沖5533ほか、9996㎡)が第2工区となる。工期は2025年9月末までを予定している。
選手寮・クラブハウス新築工事の規模はRC造4階建て延べ4869㎡。高さは19.4mで、杭基礎工法を採用する。建築面積は1980㎡。27年2月末の完成を目指す。
23年11月に守谷市、ヤクルト本社とその子会社のヤクルト球団(衣笠剛会長)、茨城県の4者が締結した基本協定によると、選手寮を含め27年シーズンからの開業を予定している。
ファーム施設は、本球場、サブグラウンド、室内練習場で構成する。本球場は、内野観客席3000席のスタンドが3階建て延べ約5500㎡、フィールドが面積約1万3750㎡(内野:人工芝、外野:天然芝、両翼100m、センター122m)で、ナイター設備も備える。
サブグラウンドは、建物規模が平屋建て約400㎡、フィールドが面積約1万3250㎡(内野:黒土、外野:天然芝、両翼100m、センター122m)。
室内練習場は平屋建て約5900㎡で高さが22m。内部に人工芝の内野グラウンド、投球練習場6レーン、打撃練習場4レーンを設ける。
これらの施設は、守谷市が鬼怒川沿いの農地約20.8haに計画する(仮称)守谷市総合公園のうち、南東側の約7.3haにヤクルト本社が建設し、完成後は守谷市に寄付する。市は営業権を同社に付与し、同社とヤクルト球団は専用使用できる。
一方、選手寮・クラブハウスは、同公園南東側で(仮称)守谷SAスマートIC周辺土地区画整理事業組合設立準備委員会が計画する同土地区画整理事業の施行区域約60.8ha(野木崎の一部)のうち南西角の約1haにヤクルト本社が建設する。完成後は、ヤクルト球団が専用使用する。