【ヤクルト本社、茨城・守谷市ら協定】スワローズファーム施設や選手寮、27年シーズン開業 | 建設通信新聞Digital

4月30日 火曜日

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【ヤクルト本社、茨城・守谷市ら協定】スワローズファーム施設や選手寮、27年シーズン開業

完成イメージ


 茨城県守谷市、ヤクルト本社(成田裕社長)とその子会社のヤクルト球団(衣笠剛会長)、茨城県の4者は10日、東京ヤクルトスワローズファーム施設の移転に関する基本協定締結式を水戸市の茨城県庁で開いた。ヤクルト本社が(仮称)守谷市総合公園の用地の一部にファーム施設を建設するほか、同公園に隣接する(仮称)守谷SAスマートIC周辺土地区画整理事業予定地内の用地の一部を取得して選手寮・クラブハウスを建設するなどの協定内容となっている。同社は、2024年夏からファーム施設の盛土工事、25年度当初からファーム施設建設に着手し、27年1月の完成を予定する。選手寮を含め27年シーズンからの開業を目指す。 ファーム施設は、本球場、サブグラウンド、室内練習場で構成する。本球場は、内野観客席3000席のスタンドが3階建て延べ約5500㎡、フィールドが面積約1万3750㎡(内野:人工芝、外野:天然芝、両翼100m、センター122m)で、ナイター設備も備える。

 サブグラウンドは、建物規模が平屋建て約400㎡、フィールドが面積約1万3250㎡(内野:黒土、外野:天然芝、両翼100m、センター122m)。

 室内練習場は平屋建て約5900㎡で高さが22m。内部に人工芝の内野グラウンド、投球練習場6レーン、打撃練習場4レーンを設ける。

 これら施設は、守谷市が鬼怒川沿いの農地約20.8ha(守谷市野木崎の一部)に計画する(仮称)守谷市総合公園のうち、南東側の約7.3haにヤクルト本社が建設し、完成後は守谷市に寄付する。市は営業権を同社に付与し、同社とヤクルト球団は専用使用できる。

 一方、選手寮・クラブハウスは、同公園南東側で(仮称)守谷SAスマートIC周辺土地区画整理事業組合設立準備委員会が計画する同土地区画整理事業の施行区域約60.8ha(野木崎の一部)のうち南西角の約1haにヤクルト本社が建設する。完成後は、ヤクルト球団が専用使用する。施設規模は4階建て延べ約4150㎡。トレーニングルームやロッカールーム、浴室、サロン、食堂、ミーティングルーム、寮室40室で構成する。

(左から)衣笠会長、成田社長、松丸市長、大井川知事


 協定締結後、成田社長は「さらなる野球の盛り上げに尽力したい」と語り、事業費については「まだ外部に出していないため控えたいが、建設費が高騰しているためそれなりになる」と述べた。

 衣笠会長は「27年3月中旬から始まるファーム公式戦に間に合わせ、プロ野球の迫力ある試合をお見せしたい」との展望を示した。

 総合公園予定地のうちファーム施設予定地を除いた約13.5haには、市が市民野球場やサッカー場、体育館、インクルーシブ遊具広場、多目的広場、調整池などの整備を検討している。Park-PFI(公募設置管理制度)など民間活力の導入を検討する。24年度以降に民間活力導入可能性調査業務を委託し、サウンディング型市場調査も行う考えだ。企業からの参画意向が見込まれる場合、24年度以降にPark-PFI事業者を公募することを想定している。開設時期は未定。

 市による公園計画検討は、6月末までオオバが担当した。

 同土地区画整理事業には戸田建設が業務代行予定者として参画。25年度末の組合設立認可、26年度半ばの造成工事着手を目指している。

 

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