カナデビア(旧日立造船)は、延べ約3万6000㎡の水電解スタックの量産工場を山梨県都留市に建設することを決めた。2025年早期に設備設計に着手し、28年度末までの竣工、操業開始を目指す。水電解スタックの生産能力は年産1ギガワット、設備投資額は総額80億円規模を見込む。
建設地は、山梨県都留市厚原の新工業団地約11haの一部。
新工場は、部素材のストックヤード、セル積層エリア、スタック組立エリア、エージングエリアなどで構成する。画像診断などDX(デジタルトランスフォーメーション)技術を導入し、スタック製造工程を自動化、省力化する。操業開始時の従業員数は100人程度を予定している。
水電解スタックは、固体高分子(PEM)型水素発生装置の中核機器。同社は、新設する国内マザー工場を起点とし、国内外に水素発生装置の製造拠点を展開、水素関連事業の強化、拡大を目指すとしている。
発表を受けて堀内富久都留市長は「水電解スタック量産に向けたマザー工場の市内建設は、カーボンニュートラルの実現に寄与するとともに若者にとって魅力のある雇用の場創出にもつながり、市の活性化に大きく貢献する事業だ。竣工に向けて全面的に支援する」とコメントした。