【茨城県、つくばみらい市工業団地】ダイキンが関東初の空調機工場、大和ハウスは物流施設 | 建設通信新聞Digital

4月30日 火曜日

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【茨城県、つくばみらい市工業団地】ダイキンが関東初の空調機工場、大和ハウスは物流施設

 茨城県立地推進部と企業局は、つくばみらい市で開発中の工業団地「圏央道インターパークつくばみらい」を第2次分譲(再公募)した結果、ダイキン工業(約9.8ha)、大和ハウス工業(約1.8ha)を立地企業に決めた。ダイキン工業は、空調機生産で関東初となる新工場「つくば製作所(仮称)」を建設する。段階的に整備する考えで、第一ステップとして2027年から28年にかけルームエアコンの生産を開始する。その1年から1年半ほど前に着工する見通しだ。設計者は未定。大和ハウス工業は物流施設の建設を計画している。

 圏央道インターパークつくばみらいは、つくばみらい市福岡工業団地にあり、開発面積が約70.3ha(うち分譲面積約60.5ha)。企業局が開発行為の手法により造成工事を進めており、23年度以降に土地を引き渡す。

 ダイキン工業は、区画(2)9万7947㎡を取得する。県は分譲単価を1㎡当たり3万9500円に固定していた。

土地利用計画図

 新工場は、住宅用空調機のグローバルマザー拠点に位置づける滋賀製作所(滋賀県草津市)が手狭になっていることや、日本最大の市場である関東エリアとその以北の寒冷地エリアへの供給強化のため建設する。第一ステップにおける投資額は約200億円で、1万1000㎡前後の施設規模を想定する。生産能力は年産50万台から段階的に引き上げる考えだ。

 新拠点設立により、国内の生産能力に余力を持たせ、拠点間の機能も再編する予定だ。これにより供給力強化と最先端技術の実証実験との両立を可能にする。国内の空調機生産拠点が関西圏に集中していることから、生産拠点分散により災害時の供給リスク低減にもつなげる。

完成イメージを手にする大井川知事(右)と十河ダイキン社長

 同社の十河政則社長兼CEOは2日、水戸市の茨城県庁で大井川和彦知事を表敬訪問した。十河社長は「国内売上の4割は関東だ。事業拡大もあるが、地域社会に貢献できれば」と述べた。大井川知事は「研究機能や本社機能を一部でも移すと補助金を上乗せしている。ぜひ検討いただければ」と呼びかけ、十河社長は「生産技術系については考えないといけない」と応じた。

 一方、大和ハウス工業は、区画(5)のうち南側部分1万8003㎡を取得する。分譲単価は1㎡当たり3万3600円。

 第1次分譲では、区画(6)約33.0haに日清食品、区画(3)約9.4haにクボタ、区画(1)約4.0haにトーイン(東京都江東区)、区画(5)北東側約1.0haに第一電材(同調布市)、同北西側約0.5haにアミノ化学工業(埼玉県草加市)の立地が決定している。

 

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