日本建設業連合会の押味至一会長、蓮輪賢治副会長・土木本部長、相川善郎副会長・建築本部長らは22日、高市早苗首相を表敬訪問した=写真。21日に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる「骨太の方針」について、新たな投資枠を活用した国土強靱化施策の推進などが位置付けられたことに謝意を示すとともに、物価高を考慮した実質事業量の確保を要望した。日建連によると、高市首相は「(建設業界に)施工余力が十分にあることは理解した。人件費や資材価格の高騰などの実情を反映させ、しっかりと事業量を確保する」などと応じたという。
日建連首脳は5月中旬以降、政府・与党の幹部に対して骨太の方針を見据えた要望活動を展開してきた。一連の活動の締めくくりとして、方針策定を主導した高市首相と面会し、直接感謝を伝えた。見坂茂範参院議員、佐藤信秋前参院議員も同行した。
押味会長は冒頭、自身をトップとする日建連の新執行体制を報告した上で、骨太の方針に言及。新たに創設する「強く豊かな日本」投資枠を活用して国土強靱化関連施策を推進することや、地域未来戦略に基づく戦略産業クラスター計画を支えるインフラ整備が「成長投資」に位置付けられたことに感謝した。
また、公共事業関係費の当初予算が約6兆円と長らく横ばいに推移する中、資材価格や労務費の上昇によって実質的に目減りし、直轄工事でも契約件数・金額が大幅に減少している実態を説明した。その上で、2027年度予算編成に当たり、25年度補正予算と26年度当初予算の合計額を大幅に上回る十分な規模の確保を求めた。産業クラスターに関連するインフラ整備の必要性も訴えた。
蓮輪副会長は、建設業界の生産性向上や足元の作業員の過不足、不調・不落の状況など、具体的な根拠を示しながら施工余力が十分にあることを説明。相川副会長は中東情勢の影響について、政府の目詰まり解消の取り組みなどにより、現場では大きな問題になっていないと伝えた。
高市首相は「令和の国土強靱化は、総裁選の時からその必要性を訴えてきた」「戦略産業クラスター計画については、地方自治体と知恵を出し合いながら進める必要がある」などとも話したという。
骨太の方針には、成長投資を支える基盤として高規格道路や整備新幹線、リニア中央新幹線、都市鉄道、港湾、空港などの物流・人流ネットワークの整備を加速すると明記。公共事業の評価については、費用便益比(B/C)に過度に依拠せず、国家戦略や国土強靱化、地域の命・暮らしを守る基盤機能などを踏まえた総合評価に改めるとの方針も盛り込んだ。予算編成は、大規模経済対策に基づく補正予算に依存した財政運営から脱却し、補正予算は緊要性が高いものに限定し、恒常的な施策は当初予算で措置するとしている。
