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【2018新春企画】不透明な建設市場を確実に手にする――変化に耐える強い足腰を

最終更新 | 2018/01/05 16:15

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 市場は時々刻々と変化を続ける。企業は景気の山と谷に翻弄され、かつてない経営危機に直面したかと思えば、かつてない好業績をもたらすこともある。ゼネコン各社は今、市場動向や事業環境の変化に揺さぶられない強い足腰を手に入れるべく、さまざまな知恵を絞って対応している。

総合建設業

◆領域拡大 市場獲得へ攻めの動き
 2020年東京オリンピック・パラリンピック以降の市場動向について、かねては見方が二分していたものの、最近では「短期的、急激に市場が落ち込むことはないだろう」といった見方に収束しつつある。しかし、長期的には少子高齢化や投資余力の減少に伴う、縮小均衡路線は避けられない。
 このため、各社の新たな取り組みに共通しているのが多角化だ。収益源の多様化を進めて、国内市場の山と谷に左右されにくい経営基盤を構築したい考えである。一方、多角化や事業領域拡大による多様な分野のノウハウ蓄積は、高度化・複合化する顧客ニーズや社会ニーズに応える手持ちのカードを充実させることにもつながる。
 多角化や事業領域の拡大を目指すに伴い、人的資源やノウハウの確保という課題に直面するケースが多い。このため、M&Aや資本提携、業務提携など異業種との連携に関心を示すゼネコンが増えた。不況時の銀行主導による合併・提携話とは異なり、能動的な市場獲得に向けた攻めの動きでもある。

◆提携 目立つ住宅業界の動き
 「建設業が好調な時だからこそ提携を結ぶ」。熊谷組の樋口靖社長は2017年11月、住友林業との資本・業務提携を発表した記者会見でそう語った。将来的な建設市場の構造変化に備え、木化・緑化関連建設事業、再生可能エネルギー事業、海外事業、共同研究開発事業など事業領域をさらに拡大させる。
 提携は、領域拡大に有効なツールだが、水面下ではさまざまな動きがある。
 ある準大手ゼネコンは昨年、異業種から持ちかけられた提携の誘いを断った。このゼネコンの幹部は、具体的な提携内容や相手企業については明言を避けたが、「ある事業分野で、特定の1社だけと提携を結べば、その分野での事業の自由度が低下する」と、断った背景を説明した。
 加えて、「しかし、そもそも『選ぶ側』と『選ばれる側』という立場では、こうした話はゆくゆく成功しないだろう。重要なのは『互いに選んだ』という両社のスタンスの一致ではないか」との考えを示した。「こうした(提携の)話は今回が初めてではない」とも明かす。
 逆の見方をすれば、ゼネコンと組みたがっている異業種が一定数潜在しているということでもある。特に目立つのは住宅業界だ。熊谷組と住友林業が提携を発表した2017年11月、パナホームの親会社であるパナソニックが、松村組を買収すると発表している。さらに遡れば、旭化成ホームズと森組、積水ハウスと鴻池組、大和ハウス工業とフジタなどの動きもあった。
 少子高齢化による市場の大きな変化が到来しているのは住宅業界も同じ。むしろ建設業界よりもシビアな局面に入りつつある。住宅着工戸数の推移を見れば、それは明らかだ。住宅メーカーとゼネコンの融合が、どのような化学反応を起こすのか、今後の動きを注視する必要がある。

◆海外 不動産開発事業を強化
 多角化に向けては、バブル崩壊以降凍結していた不動産開発事業の再開、PPP事業などの拡大、再生可能エネルギー事業、施設運営なども含めた各種マネジメント事業の強化といった戦略を打ち出すゼネコンが少なくない。一方、国内の経済情勢に左右されにくい事業の代表格は、やはり海外事業だろう。
 「2020年に2割」など、一定の事業比率を海外事業の目標として掲げるゼネコンも多い。東南アジアを中心に事業拠点を新設したり人員・研修体制を増強する取り組みも相次いでいる。こうした中、海外での工事受注に加え、不動産開発事業を強化する動きも出てきた。

清水建設はインドネシアでサービスアパートメント開発に着手する(写真は完成予想)

 シンガポールで2015年に竣工した超高層マンション「スカイ・ハビタット・コンドミニアム」は、現地不動産最大手のキャピタランド社、三菱地所、清水建設の3社による共同事業だ。このプロジェクトは清水建設にとって、20年ぶりの海外不動産開発事業となった。
 その後も同社は、シンガポールでデータセンターやオフィスの開発事業に参画。さらに17年11月には、海外で初の単独投資開発となるインドネシアの「チカランサービスアパートメントプロジェクト」を発表した。
 一方、鹿島は北米現地法人(KUSA)を通じて、米国南部で賃貸集合住宅の開発・建設・運営事業を手掛ける「フラワノイ社」を買収した。強みの産業分野に加え、住宅分野の開発プラットフォームを強化することで安定的な収益確保につなげる。2017年12月に売買契約を結んだ。
 KUSAの米国企業買収は今回が4社目。建設・開発事業との相乗効果が見込める現地企業の買収機会を探ってきた。米国不動産市場の景気サイクルに柔軟に対応し、収益源の多様化も図りたい考えだ。
 工事受注、不動産開発ともに固有のリスクがつきまとう海外事業だが、日本のゼネコンによる挑戦は続く。

設計・コンサル

◆提携がカギ握る海外進出
 成長分野は海外へ--。国によるインフラ輸出促進の動きを受けて、設計事務所や建設コンサルタントは、国内の建設市場に主軸を置きつつも、それぞれの得意分野を生かして、より大きな海外市場に新たな収益基盤を求める動きが進んでいる。そのかぎを握るのは有力パートナーとのアライアンス(提携)だ。
 梓設計は、中国建築設計院有限公司(中国)とCPG Consultants(シンガポール)という空港設計を得意とする海外企業と連携。昨年11月には初となる3者合同の空港セミナーを東京・羽田で開催するなど、多くの空港関係企業や団体を巻き込んだより強力な関係を築きながら、急速に増大する東南アジア、中国を始め世界の空港市場に参入していく姿勢を示した。例えば中国の空港建設市場の投資規模は1兆5000億元(1元=約17円)に上り、件数の4割、面積の6割を国内外の連合体が受注していることも進出への意欲を後押しする。
 建築設計界以上にアライアンスやM&A(企業の合併・買収)の動きが活発なのが建設コンサルタント界だ。ODA(政府開発援助)を足掛かりに現地政府から大型案件の受注につなげている背景には、現地を含む有力企業との連携がある。海外に加えて、国内企業同士の連携も活発化しており、最近ではオオバとダイヤコンサルタントが提携を結んだ。
 また、日本工営は英国2位の建築設計会社BDP社を買収。国内では黒川紀章建築設計事務所も傘下にしている。建設技術研究所は日総建を支援しており、業務領域を都市空間事業に拡張し、より総合的なコンサルティングサービスを提供する体制づくりが、将来への布石として着々と進んでいる。

不動産各社

◆市場変化に備え海外の大型投資も

森ビルはインドネシアに延べ約19万㎡の大規模オフィスビルを計画

 ゼネコンと同様、ディベロッパー各社も国内市場の構造変化を見据え、大手を中心に海外事業強化の動きが鮮明となっている。好調な業績や良好な資金調達環境なども背景にある。経済成長の伸びしろが大きい東南アジアなどでは、大規模事業が相次いで計画され、参画する日系ディベロッパーが増えた。一方、先進国の主要都市での大型投資も活発となっている。
 国内の都心部はもちろん地方主要都市を含め、用地取得競争が激化しているため、国内で大型の面的開発事業を新規で仕込むのはなかなか難しくなってきた。一方、大型の再開発事業には一定の時間がかかる。数千億円規模の大規模事業のフィールドは海外にシフトしつつある。
 三井不動産などがニューヨーク・マンハッタンに建設するオフィスビル「(仮称)50ハドソンヤード」は延べ約26万㎡、マンハッタンの単体オフィスビルとしては最大級の規模となる。総事業費は4000億円超で、子会社である三井不動産アメリカの事業シェアは9割を占める。2022年度に竣工し、世界最大の資産運用会社・ブラックロックが本社として利用する予定だ。
 国内では不動産各社による物流施設分野の投資が活発だが、三菱地所は米国子会社「ロックフェラーグループインターナショナル社」(RGI社)を通じて、ニュージャージー州やカリフォルニア州で物流施設3件の開発プロジェクトを進めている。3施設の総延べ床面積は37万3500㎡で、総事業費は合計約420億円となる。
 森ビルは、東南アジアに初進出する。インドネシアの「ジャカルタ・オフィスタワープロジェクト(仮称)」は、延べ約19万㎡の大規模オフィスビルで、設計施工は清水建設と現地建設会社のJVが担う。今後、東南アジアなどでは、日系ディベロッパーからの工事受注が増えていく可能性もある。

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