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祝う会では、K棟の設計監理を担当したキーアーキテクツの森みわ代表取締役と青山幸多取締役にグリーンビルディングジャパンの平松宏城代表理事からWinnerの盾が贈られた。吉田社長は「世界で1件だけという賞をいただいた建物が、ここ黒部に存在しているということは地域の皆さんの誇りにもなるのではないか」とあいさつした。
森氏は「妥協せずに頑張ってよかった。黒部に世界一があるということを地域の人に気づいてもらい、誇りに思ってもらうことが大事だと思う」と受賞の感想を述べた。青山氏は施工者の現場代理人など関係者に謝意を表し、「吉田社長の純粋な思いに引っ張っていただいた。すべては裏方の人がいたからこそ」と語った。大野久芳黒部市長、第3街区の施工を担当した松井建設の松井隆弘社長らが祝辞を述べた。
K棟は2017年10月にLEEDの住宅部門で最高ランクとなるプラチナ認証を取得していたが、その後の評価で、同年に認証を受けた世界各地の物件の中からWinnerに選ばれた。既存建物の躯体を生かして断熱改修しており、RC造3階建て延べ979㎡。17年6月に竣工。建設地は黒部市三日市茅堂。隣接するJ棟も昨年、同じく国際的エネルギー建築評価規格である「パッシブハウス認定」を集合住宅として日本で初めて取得している。
25年完成の前倒しも
3期街区までの整備を完了したパッシブタウンについて吉田社長は、25年とされている完成時期について前倒しもありうる考えを示した。
現在、有識者による委員会で供用している各街区の実際の性能を評価中。来年度以降にまとめる結果を踏まえ4期以降の設計者選定に反映させていく。