【柔構造物工法研ら】「GEO-Summit Japan2019」開催 災害からの人命保護へ理解深める | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【柔構造物工法研ら】「GEO-Summit Japan2019」開催 災害からの人命保護へ理解深める

 柔構造物工法研究会(田畑茂清会長)は14日、広島市のグランドプリンスホテル広島で、スイス・ジェオブルッグ・アーゲー(Geobrugg AG)との共催による「GEO-Summit Japan2019・土石流柔構造物防護工10年の経験」を開催した。
 サミットには、砂防・治山関係官公庁や大学、コンサルタント、建設など国内の関係者40人を始め、海外からの参加者60人を迎え、国内外の専門家、研究者らの講演や現地視察を通じて自然災害からの保護に向けて理解を深めた。
 オープニングのあいさつでは、同研究会の大岡太郎副会長が「ここ広島では5年の間に多くの自然災害が発生し、人々を苦しめた。この会合が人命を守るために役立つことを確信している」とサミット開催の喜びを伝えた。続いて、在日スイス大使館公使のマルクス・ロイビ氏が世界中の専門家が土石流問題に関して意見交換できることの意義を訴え「わが国では、雪崩や落石などに関する知識を持っており、人命保護の重要性も共通認識として持っている」とサミットがさまざまな国での救済につながることへの期待を示した。
 会議では、広島大学の海堀正博教授が「広島豪雨災害の状況と今後の課題」と題して、昨年7月の豪雨災害、5年前の広島土砂災害に関する状況を説明するとともに、避難勧告の重要性を訴えた。そのほか、砂防フロンティア整備推進機構の内山仁志次長が「土砂災害特別警戒区域の指定と解除」と題して講演したほか、海外からは「ブラジルの熱帯雨林山地における土石流の制御」「土石流プロセスとモデリング」「中国での経験」などについて専門家が解説した。
 また、広島土砂災害が起こった八木地区などの現地視察も行った。

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