伊藤ハム米久ホールディングスは、2024年度から35年度までの「長期経営戦略2025」と、直近3年間の「中期経営計画2026」を策定した。26年度までに300億円、27年度から35年度までに700億円の計1000億円を成長投資に充てる。
中計のキャッシュ・フロー計画では、加工食品事業の工場再編や食肉事業の拠点・工場の増新設に300億-450億円、海外工場の強化・再編やM&A(企業の合併・買収)に250億-400億円を充てるとした。
長期戦略では、静岡県三島市で工事に着手した旧ケンコー工場の建て替えによるハム・ソーセージ工場の建設に200億円を充てる。26年の竣工を目指す。さらに、27年度以降は、兵庫県西宮市と千葉県柏市の基幹工場を再編し、関西・関東の消費地に近いエリアでハム・ソーセージ工場を整備する。投資額は1工場300億円で計600億円とした。
食肉事業では、食肉生産拠点や処理・加工工場を新設できる適地が国内で限定的だとし、既存の拠点・工場の増設・集約化を進める。具体的には、鳥取の鶏肉生産を拡充するほか、南九州のサンキューミート(牛・豚のと畜・加工)の一部を牛か豚専用に集約する。投資額は200億円。
ニュージーランドでは、省人化・効率化に向けて継続的に設備投資するほか、北島・南島それぞれの工場群を強化・再編する。