基本計画検討が本格化/複合型公共施設の整備/京田辺市 | 建設通信新聞Digital

8月5日 火曜日

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基本計画検討が本格化/複合型公共施設の整備/京田辺市

造成工事が続く建設地
 京都府京田辺市が整備を計画する複合型公共施設の基本計画検討が本格スタートした。7月30日には施設整備基本計画検討懇話会(座長・真山達志同志社大教授)を立ち上げ、初回会合を開いた。秋ごろに民間事業者を対象にしたサウンディング型市場調査を実施し、2026年1月ごろに計画案を作成。パブリックコメントを経て同3月末に策定する。
 その後のスケジュールは事業手法によって変わるが、企画政策部都市みらい課複合型公共施設建設準備室の池田一也主幹は「29年度ごろから建設工事を開始したい」との考えを明かす。民間活力の導入も視野に入れているが、「昨今の建設費高騰を懸念している。民間企業の意見も聞きながら慎重に事業手法を決めたい」との見解を示した。
 複合型公共施設は、既存の図書館と公民館の機能を集約するとともに、新たに文化ホールの機能を併せ持つ施設として計画している。24年6月に策定した基本構想によると、整備コンセプトを「みんなで創る“つながり”“ひろがる”文化の広場」に設定。規模は3階建て延べ1万㎡を想定している。
 懇話会で示した施設構成案では、文化ホールが客席400-600席程度、図書館が蔵書能力28万冊程度、公民館機能では多目的室や会議室、料理室、和室、ギャラリーなどを設けるとしている。
 建設地は田辺石塚(田辺北土地区画整理事業区域内)の面積約1万7000㎡。
 既存の市立中央図書館(田辺辻40、1991年完成)と中央公民館(田辺丸山214、74年度完成)は、いずれも老朽化が著しい。2月に市内の文化活動団体を対象にしたヒアリングでは、ホール機能の不足を訴える声が集まっていた。また、2月から6月まで実施した市民ワークショップでは、文化施設不足やアクセス性の改善が求められていた。