奏楽堂改修検討は日本総研/コンセッションを検討/東京芸大 | 建設通信新聞Digital

9月30日 火曜日

関東・甲信越

奏楽堂改修検討は日本総研/コンセッションを検討/東京芸大

 東京芸術大学は、上野キャンパス(東京都台東区)のコンサートホール・講堂「奏楽堂」の大規模改修に向けた公共施設等運営(コンセッション)方式の導入を検討する「東京芸術大学奏楽堂改修整備検討調査業務」の簡易公募型プロポーザルを実施した結果、日本総合研究所を特定した。見積金額は945万2446円(税別)だった。プロポーザルには、3者が参加した。
 調査業務では、教育・研究目的の達成と収益事業を両立させるための最適なスキーム構築、コンセッションが成立する業務範囲や事業条件の特定、大学・文教施設の参考になるノウハウを取りまとめる。サウンディング(対話)調査を実施し、VFM(バリュー・フォー・マネー)を検討するほか、事業スケジュールの検討、課題と対応策の整理も担当する。履行期間は2026年3月27日まで。
 奏楽堂は、1890年に創設し、建物の老朽化で1984年に解体して上野公園に移築。現在の奏楽堂はSRC一部RC造地下2階地上5階建て延べ6539㎡で、98年に竣工した。設計は同大学施設課と岡田新一設計事務所、音響設計協力は永田音響設計、施工は大林組が担当した。
 改修工事は、28年度から複数年間を想定しているものの、大学予算や国の補助金ではおよそ10億円が不足する見込みとなったことから、ネーミングライツパートナーを募集中で、寄付金を受け付けるプロジェクト基金も立ち上げた。