建設業政策の今後の方向性を話し合う国土交通省の勉強会は、人的資源の在り方に関する議論を深めている。多様な人材に選ばれ、活躍できるようにするための働き方や対外的な発信などを第3次担い手3法以降の検討課題と位置付け、取るべき政策の道筋を探る。重層下請けなどの業界構造と表裏一体となる企業経営の在り方について、人材を切り口に方向性を模索した。 24日に「今後の建設業政策のあり方に関する勉強会」の第5回会合を開いた。人的資源の在り方をテーマとした議論は前回に続いて2回目となる。
会合は冒頭を除き非公開で実施。開会に当たり楠田幹人不動産・建設経済局長は「建設業界が労働市場に選ばれて多様な人材に活躍してもらえる産業となるために必要な政策の方向性として、実際の若者の声も踏まえながら建設業ならではの面白さをPRしてイメージアップを図る取り組みの方向性を議論してほしい」と呼び掛けた=写真。
加えて、「時間外労働規制をはじめとする働き方に関する諸制度、日給月給制、一人親方」なども論点として提示し、「本日のテーマは第3次担い手3法では必ずしも十分に対応しきれていない検討課題と認識している。今回の議論を受けて対応の方向性について検討を深めたい」と述べた。
第3次担い手3法では技能者の処遇改善と担い手確保に向けて、労務費の基準(標準労務費)をはじめとする請負契約の新たなルールが整備された。一方で前回のテーマとなった重層下請けなど業界特有の構造、今回の論点とした働き方や月給制といった企業経営の在り方についても建設産業の持続性を高める上で向き合わなければならない。中央建設業審議会の勧告文書でも月給制による直接雇用、過度な重層下請けの是正を目指すべき将来像の一つに位置付けている。
若年層や女性をはじめ幅広い人材を業界に呼び込むためにはこうした旧来の構造が招く課題の解決とともに対外的な発信も不可欠となり、人的資源の最大活用や入職者の裾野拡大といった観点で政策的対応の視点を探る。
会合では建設業のイメージに関する大学生や高校生への調査結果を報告したほか、委員を務める社会保険労務士法人アスミルの櫻井好美代表、東陽電気工事(福島県西郷村)の石川格子社長がプレゼンテーションした。
会合は冒頭を除き非公開で実施。開会に当たり楠田幹人不動産・建設経済局長は「建設業界が労働市場に選ばれて多様な人材に活躍してもらえる産業となるために必要な政策の方向性として、実際の若者の声も踏まえながら建設業ならではの面白さをPRしてイメージアップを図る取り組みの方向性を議論してほしい」と呼び掛けた=写真。
加えて、「時間外労働規制をはじめとする働き方に関する諸制度、日給月給制、一人親方」なども論点として提示し、「本日のテーマは第3次担い手3法では必ずしも十分に対応しきれていない検討課題と認識している。今回の議論を受けて対応の方向性について検討を深めたい」と述べた。
第3次担い手3法では技能者の処遇改善と担い手確保に向けて、労務費の基準(標準労務費)をはじめとする請負契約の新たなルールが整備された。一方で前回のテーマとなった重層下請けなど業界特有の構造、今回の論点とした働き方や月給制といった企業経営の在り方についても建設産業の持続性を高める上で向き合わなければならない。中央建設業審議会の勧告文書でも月給制による直接雇用、過度な重層下請けの是正を目指すべき将来像の一つに位置付けている。
若年層や女性をはじめ幅広い人材を業界に呼び込むためにはこうした旧来の構造が招く課題の解決とともに対外的な発信も不可欠となり、人的資源の最大活用や入職者の裾野拡大といった観点で政策的対応の視点を探る。
会合では建設業のイメージに関する大学生や高校生への調査結果を報告したほか、委員を務める社会保険労務士法人アスミルの櫻井好美代表、東陽電気工事(福島県西郷村)の石川格子社長がプレゼンテーションした。











