【商談にも活用】360度パノラマ写真で手戻り削減! JMの写真管理システム『Mat@bee-360』 | 建設通信新聞Digital

4月30日 火曜日

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【商談にも活用】360度パノラマ写真で手戻り削減! JMの写真管理システム『Mat@bee-360』

全国で使われているJM-Padは800台

 「いまや欠かせない撮影ツールになった」と、360度デジタルカメラによる独自の写真管理システム『Mat@bee-360』を指差すのは前田建設グループのJM(東京都千代田区)でライフサイクルマネジメント本部長を務める齋藤彰常務理事だ。全国の工務店とフランチャイズ契約を結ぶサテライト体制で、コンビニエンスストアなどのメンテナンス工事を手掛ける同社では、現場で汗を流す職人(クラフトマン)が、このシステムを日々の業務で積極的に使い始めている。
 全国規模でコンビニ屋根への太陽光パネル設置を進める中、効率的な現場調査の方法を模索し、リコーから市販された360度デジタルカメラ『THETA(シータ)』に着目した。2014年のことだ。360度のパノラマ写真を撮影できるとあって、撮りこぼしもなく、調査業務の手戻り削減につながる。

お手軽に撮影できる点がクラフトマンに支持されている

 Mat@bee-360は、パノラマ写真をクラウド上で連続写真として地図情報などにも連携できる写真管理システムで「外販も進めてはいるが、クラフトマンの生産性向上ツールとしての効果の方が大きい」(齋藤本部長)。メンテナンス工事の現場では現地確認や工事指示などにパノラマ写真を活用している。
 そもそも同社は、市販のタブレット端末に独自仕様のアプリケーションを搭載した『JM-Pad』を、業務ツールとしてクラフトマンに提供している。エンジニアリング本部ICTソリューション部の福地美樹主任が「現場に居ながら工事報告書や現地調査の情報を入れ込み、顧客との商談にも活用している」と強調するように、工事にかかわるすべての情報はリアルタイムに端末を通じて一元管理され、経営面にも現場の収支をリアルタイムに把握できるメリットが生まれている。
 フランチャイズ加盟55社では、現時点で800台ものJM-Padをクラフトマンが使っており、このうち半数が360度パノラマカメラを使いこなし、Mat@bee-360を使って業務の効率化を進めている。「パノラマ写真の良いところはどの角度からも見える点で、オーナーとの合意形成にも優れている」とは福地主任。「他店舗展開の企業では店舗デザインを見直しもあり、統一的なリニューアルが必要になり、見え方の検証も含めてパノラマ写真の活用効果は高い」と齋藤本部長は力を込める。

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