【建築設計競技(水コンペ)】1等は仏建築家ペアに テーマは「歴史のうえに暮らす」 日新工業 | 建設通信新聞Digital

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【建築設計競技(水コンペ)】1等は仏建築家ペアに テーマは「歴史のうえに暮らす」 日新工業

 防水材料総合メーカーの日新工業(東京都足立区、相臺公豊社長)が主催する「第45回日新工業建築設計競技(水コンペ)」の表彰式が14日、東京都港区の国際文化会館・岩崎小彌太記念ホールで開かれた。
 「歴史のうえに暮らす」と題した今回のコンペには381件の作品応募があった。そのうち216件が海外からの応募で全体の56%を占めた。45回のコンペにおいて国内外の応募割合が逆転したのは初めて。1等にはフランスのノエル・ピカペール氏(Noel Picaper―Floating Fantasy)とマリオン・ジャモー氏(Marion Jamault)ペアが選ばれ、審査委員長の西沢立衛横浜国立大大学院Y-GSA教授から表彰状が贈られた。
 表彰式に先立ち、主催者を代表してあいさつした相臺社長は「今回は海外から216点の応募があり、56%を占めた。38カ国からの応募で、表彰11作品のうち、国内の表彰は2件と45回の中で初めてのこと。海外の方にはコンペ入賞を機会に、国に帰られても世界的に活躍されることを期待している」と激励した。
 西沢審査委員長は「今回のテーマの『歴史のうえに暮らす』は、流れを課題にできないか、水から飛躍した連続性のあるものとして『歴史』に着目した」とし、応募作品は「いろいろな歴史観があり、近代化の歴史、自然史、地域の歴史などさまざま出てきて多様性がありおもしろかった」と講評した。
 表彰式後、ノエル・ピカペールペアは「私たちの作品は、遊び心のある風景だが、原始的であり、人工的でもあり歴史とその価値で進化を遂げている。私たちは歴史を新しい経験への創造のフィールドや可能性ととらえた。こうして東京で表彰されることを光栄に思っている」と喜びを語った。
 審査委員は西沢委員長のほか、平田晃久京大准教授、吉村靖孝早大教授、羽鳥達也日建設計設計部門設計部長、藤村龍至東京芸大准教授の各氏が務めた。
 そのほかの入賞者は次のとおり(敬称略)。
 ▽2等=シィアウ・イァルー(中国)。
 ▽3等=入江慎(東京理科大学大学院)。
 ▽佳作=オムリ・スパッセル(イスラエル)、サイ・アロン(同)、ゾハール・アイゼンバーグ(同)チーム、シィオン・ヤンヤン(中国)、シィ・シィアン(同)ペア、ミョー・モハマド・ハリス・カマルル・バーリン(マレーシア)、ファラ・アリザ・ビンティ・バダルディン(同)ペア、チュウ・スーユー(中国)、スゥン・リーペペ(同)、ブランカ・キャタラン(同)チーム、倉岡泰大(Mega)、ツン・ウァンラン(香港)、シュ・イックン(中国)、ライ・ナン(同)ペア、オン・スージュン(香港)。

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