【BIM/CIM2024⑧】千代田測器 誰でも簡単に扱える3Dレーザースキャナー | 建設通信新聞Digital

5月1日 木曜日

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【BIM/CIM2024⑧】千代田測器 誰でも簡単に扱える3Dレーザースキャナー

 測量機器の販売・修理・レンタルなどを主な事業とする千代田測器(東京都台東区)は、トプコンの3Dレーザースキャナー「ESN-100(面トル)」の取り扱いを始めた。使いやすさにフォーカスした製品で、計測の自動化により誰でも簡単・確実に3次元測量ができる。

樋口氏

 面トルは、整準作業やターゲット検出の自動化により、誰でも簡単に扱える操作性を実現していることが最大の特長だ。千代田測器ソリューション営業部ICT営業グループの樋口翔大係長は「専用フィールドソフトウエア『Topcon Raster Scan』をインストールしたタブレット端末から操作するようになっており、本製品と同じトプコン製で多くの現場で採用されているレイアウトナビゲーター『LN-150(杭ナビ)』と操作方法が似ているため、杭ナビユーザーであれば違和感なく使える製品だ」と説明する。

 ボタンを押すだけで自動的に整準し、未経験者でもすばやく正確に器械を設置できる。ターゲットの検出も自動化しており、最大100mまで対応可能としている。

 スキャンした複数データを自動で結合し、その場で計測結果を確認できるため、次にどこをスキャンすれば良いのか把握しながら作業を進められる。取得したデータは、操作用のタブレットで設計データや過去のスキャンデータと比較することも可能で、土量計算や日々の進捗管理、出来形確認なども現場で完了できる。データは市販の点群処理ソフトウェアに直接入力できる形式になっており、USBでデータを抜き出してそのまま活用できる。

 ICT活用工事の普及とともに、3次元点群データが測量作業の効率化に貢献することへの理解が進んでいる。しかし「3次元計測に関心はあるが取得したデータをどう使えばよいかイメージしづらい」「データ処理の方法が導入のハードルと感じている」「興味はあるがコスト面で手を出しづらい」など、必要性は感じつつも導入に踏み切れずにいる企業の声は少なくない。

 樋口氏は「面トルは操作が簡単でコスト的にも手頃なため、3Dスキャナーを初めて導入してみようと考えている人にもおすすめできる製品となっている。当社は面トルに限らず、さざまざな機材を扱っているので、それぞれの状況に合わせて最適な提案ができる。3次元測量の導入を少しでも考えているのであれば、ぜひ声をかけてほしい」と語った。

面トル使用風景



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