【BIM/CIM原則化元年⑪】千代田測器 Trimble Riの取り扱い開始 | 建設通信新聞Digital

5月8日 水曜日

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【BIM/CIM原則化元年⑪】千代田測器 Trimble Riの取り扱い開始

 測量機器の販売・修理・レンタルなどを主な事業とする千代田測器(東京都台東区)は、ニコン・トリンブル社の新型ロボティックトータルステーション「Trimble Ri(トリンブル アール・アイ)」の取り扱いを始めた。自動追尾機能で、業界初となる反射シートへの対応が特徴だ。自動キャリブレーション機能や高解像度カメラを活用した視準機能、広い測定区域を持つほか、BIMデータを使用した墨出し業務から杭芯出し、土留工事など、建築・設備や土木の幅広い分野で計測作業を支援できる機材で、特に、構造物の鉄骨建て方での利用で引き合いが増えている。

 自動絞り機能付赤色レーザポインタを搭載しており、レーザ光を視認しながら墨出し・罫書の位置を明確に示すことができる。鉛直方向225度まで計測可能で、最大840m先まで測定できるため、橋梁や大型構造物、トンネルなどにも使用可能だ。

 操作用のアプリケーションには、BIMデータを用いた計測が可能な「FieldLink(フィールドリンク)」を採用している。Revit、AutoCAD、Tfas、LandXMLなどの設計CADデータを取り込み、読み込んだ設計データから必要な座標データを抽出し、2D/3D図面を付属のタブレット端末に表示しながらレイアウト作業ができる。同アプリは現場完結型3DレーザースキャナTrimble X7や、自律四足歩行ロボットSpotの操作にも活用されており、一つのソフトウエアでプロジェクト全体のワークフローをサポートすることができる。

 同機材は普及型の3機「Riスタンダード」とハイスペックの2機「Riプラス」の2種類があり、用途に応じて選択できる。千代田測器では、レンタル・販売ともに対応している。

 ソリューション営業部ICT営業グループの樋口翔大係長は、「BIM/CIMに関しては、国土交通省が2023年度から直轄土木工事・業務への原則適用を始めたこともあり、顧客の関心が非常に高い。Trimble Riについても、BIM活用という観点での問い合わせが多く寄せられている。24年度からは、建設業でも時間外労働上限規制の適用も始まる。測量業務の省人化・省力化、生産性向上に役立つ機材なので、さらなる普及に努めたい」と語った。

反射シートで自動追尾を可能にした



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