東急不動産が東京都港区で開発を進めていた賃貸マンション「コンフォリア芝浦MOKU」が竣工した。設計施工は前田建設工業・住友林業JVが担当した。同社の「コンフォリア」シリーズで初の木造+RCハイブリッド構造となる。ZEH-M(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス-マンション)Oriented、低炭素建築物認定の二つの環境認証を取得している。
規模はRC一部S・木造9階建て延べ4818㎡。多様なライフスタイルに対応する63戸の住戸と店舗1区画で構成する。店舗はドラッグストアが入る予定だ。建設地は芝浦4-11-16。JR山手線田町駅から徒歩9分に位置している。
同施設は、「木」を起点とした賃貸レジデンスとし、2階ラウンジの共用部は、植物の専門家と空間デザイナーにより「公園のようなここちよさ」をデザインした。ラウンジ内の緑化にも注力し、一部エリアには床にウッドチップを敷きつめた。ファサードは、軒天・マリオン・外壁を重点的に木質化し、壁面緑化も取り入れたデザインとしている。
8日に開かれた内覧会で、東急不動産住宅事業ユニット首都圏住宅事業本部計画第二部事業企画グループの辻香帆氏は「五感を使って楽しむことができる心地よい日常体験を提供していきたい」と話した。「コンフォリア」シリーズでは初となる全館空調システムの「床チャンバー空調システム」も導入するなど、環境への配慮を重視した施設であることを強調した。
同社は、新芝南運河沿いの立地を生かし、「運河」を巻き込んだ取り組みも進める。東京海洋大の佐々木剛教授を招き、鉄炭電池を投下する運河浄化体験活動など居住者向けイベントも実施する予定だ。