【南摩ダム】試験湛水を開始/水資源機構 | 建設通信新聞Digital

5月1日 木曜日

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【南摩ダム】試験湛水を開始/水資源機構

完成イメージ

 水資源機構が栃木県鹿沼市で建設を進める南摩ダムの試験湛水が始まった。南摩川の流れをう回させていた仮排水路の閉塞ゲートを締め切り、ダムに貯水する。2026年度までを試験期間とし、ダム堤体、貯水池周辺の安全性を確認する。

 同ダムは、思川開発事業の基幹施設として、利根川水系渡良瀬川の支川である思川の上流部に築造する。計画高水流量毎秒130m3のうち毎秒125m3の洪水調節を行い、中下流地域の洪水被害を軽減させる。思川支川の黒川、大芦川とダムを導水路で結んで水融通を図り、水道用水の供給や既得取水の安定化を目指す。

 ダム本体工事の施工は大成建設が担当。近代的施工法で建設する本体ダムとしては国内で初めて「コンクリート表面遮水壁型ロックフィルダム(CFRD)」を採用し、20年12月から本体建設に着工、23年8月に堤体盛立を概成した。

 現地で11月8日に開かれた式典には関係者約70人が参加し、ダムの本格運用に向けた試験湛水の開始を祝った。

 ダムの概要は、堤高86.5m、堤体積約240万m3。総貯水容量は5100万m3。黒川導水路は延長約3㎞、最大通水量毎秒8m3。大芦川導水路は延長約6㎞、最大通水量毎秒20m3。総事業費は約2100億円。

 

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