【福岡・小石原川ダム】豪雨災害乗り越え盛立・打設が完了 2020年の完成に向けさらに前進 | 建設通信新聞Digital

4月26日 金曜日

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【福岡・小石原川ダム】豪雨災害乗り越え盛立・打設が完了 2020年の完成に向けさらに前進

 水資源機構が鹿島・竹中土木・三井住友建設JV(山脇健治所長)の施工で進めている小石原川ダム(福岡県朝倉市、東峰村)の堤体の盛り立てと主要構造部のコンクリート打設が完了した。8日に現地で開かれた式典では、選択取水塔の最終コンクリートを打設し、万歳三唱とともに、くす玉を開披して完了を祝った。今後、基礎処理工や道路工などを進め、2020年3月の完成を目指す。

ダム堤体(上流側)

 式典には水資源機構や工事関係者ら約460人が参加した。山脇所長は、「たび重なる豪雨災害でバッチャープラントが2度水没した。また、打設量や盛立量が増加したが、皆さんの頑張りで無事に終えることができた」と述べ、労をねぎらった。その上で、「これからも作業は続く。完了式を1つの区切りとして、今後も安全に作業を進めよう」と決意を述べた。
 水資源機構朝倉総合事業所の染谷健司所長は、「設計変更や施工計画の見直しがあった中、工夫を凝らし2年6カ月というスピード施工で盛り立て、打設を完了したことに感謝する。施工中に出水と渇水を繰り返しており、地域住民は治水、利水の両面からダムの完成を待ち望んでいる。引き続き、安全に注意を払って工事を進めてもらいたい」とあいさつした。
 小石原川ダムは、洪水調節、水道用水の確保、異常渇水時の緊急水の補給を含む流水の正常な機能の維持を目的とした多目的ダム。型式は中央コア型ロックフィルダムで、堤高は九州で最も高い139m、堤体積約830万m3、総貯水容量約4000万m3、有効貯水容量約3910万m3となる。

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