北海道深川市は、深川駅周辺複合施設の実施設計をまとめた。規模はRC造3階建て塔屋1層延べ2640㎡。2025年4月に着工し、26年9月の完成を目指す。建築、電気、機械設備の工事費に19億8000万円、用地買収、補償費などその他の費用に9億7000万円を見込む。
施設は、1階に交通機能と交流機能、2階に交流機能と生涯学習機能(多目的ホール)、3階に生涯学習機能(同)などを備える。1階から3階までの3層吹き抜けにより、開放的な空間やにぎわいの創出、自然エネルギーの活用を図る。
建物の外観は、周辺環境と調和したシンプルで機能的な立面計画とする。建物の四方に庇(ひさし)を設け、門(ゲート)型の形状とすることで人々を迎え入れ、にぎわいが感じられるデザインとする。ガラス面を多用することで、開放的な外観とするほか、外壁の一部には農業のまちをイメージし、セメントに土を混ぜ合わせた土壁の採用を検討する。
環境への配慮では、外断熱工法や窓にLow―e複層ガラスを採用するなど省エネルギー化を図るとともに、快適性を向上させる。庇を設けることで夏季の日射を遮断し熱負荷を低減するほか、外壁を保護し施設の長寿命化を図る。将来的に、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の認証取得を目指す。
地震や洪水などの災害時に、指定避難場所として機能させるため、耐震性能は構造体II類に該当する重要度係数1・25を確保する。
設計はアトリエブンクが担当した。建設地は1条8番の敷地面積6017㎡。
【公式ブログ】ほかの記事はこちらから
建設通信新聞電子版購読をご希望の方はこちら