大阪・関西万博会場の最寄り駅となる大阪メトロの「夢洲駅」が19日に開業した=写真。同日には石破茂首相が夢洲の万博建設現場を視察。開幕まで90日を切り、確実に万博の足音が聞こえてきている。18日には同駅(大阪市此花区)で記念式典が開かれ、横山英幸大阪市長ら関係者や中野洋昌国土交通相ら来賓が出席。待望だった駅の完成を祝った。
式典で、横山市長は「最先端の技術やデザインを取り入れた。世界中の方々がこの駅を通じて、未来社会の実験場である万博会場に来訪される。引き続き、安心安全に徹底的に配慮しながら、事業を推進していきたい」、大阪高速電気軌道の河井英明社長は「近い将来、夢洲が大阪発展の象徴となり、この駅の開業がそのきっかけになったと後世に語り継がれるようにしていきたい」、大阪港トランスポートシステム(OTS)の美濃出宏人社長は「万博閉幕後のたくさんの方々に利用される駅になってほしい」と、それぞれあいさつした。
来賓出席した中野洋昌国交相は「夢洲駅の開業が人流・物流の円滑化を促進し、大阪のみならず関西地域の活性化につながるとともに、日本全体の経済効果にも波及をしていくということを期待している」と祝辞を述べた。
夢洲駅デザイン委員会で委員長を務めた橋爪紳也大阪公立大特別教授による駅のデザイン説明の後、出席者によるテープカット、試乗会も行った。
大阪メトロ中央線のコスモスクエア駅~夢洲駅延伸の延長は延長約3.2㎞。夢洲駅のホームは長さが160m。鉄道躯体などのインフラ部は大阪市、レールや駅舎内装、設備などインフラ外部はOTS、運行・営業は大阪メトロが事業主体となる。
インフラ部の設計は大阪メトロサービス、インフラ外部設計は大阪市高速電気軌道、安井建築設計事務所、施工は大林組・熊谷組・東急建設・東洋建設JVが担当した。
【公式ブログ】ほかの記事はこちらから
建設通信新聞電子版購読をご希望の方はこちら