【2025年大阪・関西万博】万博は3会場構成 大阪府がBIEに承認を受けた登録申請書を公開 | 建設通信新聞Digital

4月28日 日曜日

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【2025年大阪・関西万博】万博は3会場構成 大阪府がBIEに承認を受けた登録申請書を公開

 大阪府は、12月1日に博覧会国際事務所(BIE)に承認を受けた登録申請書を公開している。申請書には会場の概要や整備スケジュール、会場レイアウトなどを盛り込んでおり、今後は計画に沿って2025年大阪・関西万博の整備を進めていく。

万博会場レイアウト


 万博の会場となるのは大阪市内の夢洲のうち155ha。現在はそのうちの30haで大阪市が埋め立てを進めており、22年度に完了する予定だ。会場敷地内の施設は建ぺい率70%、容積率400%とし、メガソーラー発電施設を除く施設や建物は全て新設する。

 会場は3つのエリアから成り、会場の中央部でパビリオンを配置する「パビリオンワールド」、イベントや交流を目的とした西側広場の「グリーンワールド」、水に触れるこのとできる広場の設置や花火などの演出に使う南側の「ウォーターワールド」がある。

 パビリオン10種類の各延べ床面積は▽タイプA(59区画総延べ6600㎡)▽タイプB(35区画同6600㎡)▽タイプC(7区画同4200㎡)▽日本館(延べ9000㎡)▽テーマ館(11区画総延べ3600㎡)▽自治体館(延べ9000㎡)▽NPOルーム(同9000㎡)▽催事施設(2区画総延べ9900㎡)▽迎賓館(延べ4200㎡)▽営業施設(16区画同1万5600㎡)。高さの制限は現在のところ未規定で、今後検討していく。

 タイプA・B・Cは、パビリオン建設に対して参加者の裁量が異なる。

 タイプAは開催者が敷地を提供し、参加者(参加国と民間企業)が独自に建設する。参加国には50区画、民間企業には9区画をそれぞれ提供する。タイプBは開催者が建設し、参加者(参加国と国際機関)はコンテンツや内外装のデザインを担当する。参加国には30区画、国際機関には5区画をそれぞれ提供する。タイプCは建築やデザインは開催者が行い、パビリオン内の一部区画に参加者(参加国のみ)のコンテンツやデザインを採用する。参加国には9区画を提供する。

 今後の整備スケジュールは、土地造成(追加埋め立て)を22年度に、会場整備の基本・実施設計を22年度に完成させる見通しだ。現在は山下PMC・阪急コンストラクションマネジメントJVが「25年万博日本国際博覧会プロジェクトマネジメント支援業務」を進め、会場整備工事の発注や設計を支援している。基本計画は、アクセンチュアが担当している「25年度日本国際博覧会ICT基本計画策定業務」の中で21年度中に策定する。

 インフラ整備では、24年度に地下鉄の延伸と此花大橋、夢舞大橋の拡幅を完了させる。夢洲には「(仮称)夢洲駅」を新設する予定で、現在の中央線コスモスクエア駅から地下鉄を延伸する。これに伴い、電車の運行本数を増加させる事業として21年度-26年度までの「地下鉄中央線輸送力増強」事業を計画しており、21年度予算として府は28億5950万円を要求している。

 同事業は府と市が共同で進め、市もほぼ同額の予算を負担する見込みだ。

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