【札幌・雪まつりで融雪実験】自己発熱の次世代コン/會澤高圧コンクリート | 建設通信新聞Digital

5月2日 金曜日

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【札幌・雪まつりで融雪実験】自己発熱の次世代コン/會澤高圧コンクリート


 會澤高圧コンクリートは、「2025さっぽろ雪まつり」大通会場3丁目で電気が流れて自己発熱することで雪を溶かす次世代コンクリートの実証実験を行っている=写真。5枚のパネルを使って、融雪と凍結防止の二つの効果を検証する。実験期間は11日まで。

 実験では、180ワット(12ボルト)と240ワット(24ボルト)の2種類の発熱量(電圧)を設定したパネルを2枚ずつ敷設し、融雪する。固定カメラの映像を基に融雪の時間を比べるとともに、発熱量、融雪可能な降雪量、外気温の関係を分析する。

 また、融雪パネルに埋め込んだ温度センサーで表面温度を計測し、0度以上に維持されるように発熱量(電圧)を調整する。実験結果から、外気温と発熱量、表面温度の関係を分析し、適切な発熱量を特定する。

 同コンクリートは、米マサチューセッツ工科大学(MIT)と共同研究開発したカーボンブラック入り導電性コンクリート。特長として高い耐久性を確保しているほか、パネルは表層モルタル、導電性(発熱)コンクリート、基層コンクリートの3層構造で、安定性にも優れている。

 表層モルタルと導電性コンクリートの厚みを最適化し、熱伝導効率を高めることで、従来のロードヒーティングと比べ、30%以上のエネルギー削減を実現したという。

 今後、実験で得られたデータを基に、導電性コンクリートの蓄電機能と再生可能エネルギーを組み合わせた新たなロードヒーティング技術を開発し、環境負荷の低減と持続可能なインフラ整備を目指す。

 

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