広島県は、公募型プロポーザルの手続きを進めていた「県営日吉台住宅第1期新築その他工事に伴う基本設計および実施設計委託」の審査結果を公表した。最優秀者には、山下貴成建築設計事務所を特定した。1日に開かれた公開ヒアリングで選定した。次点者には高橋一平建築事務所が選ばれた。
特定者の提案は、「周辺環境と呼吸する新しい日吉台住宅」をコンセプトに、ひな壇状の敷地を生かした段差をまたぐ中庭型の住棟配置を提案した。
選定委員会(部会長・西沢大良芝浦工大教授)の審査講評でも、「同案は中庭を取り囲むロの字型住棟と2棟並べその間の広場とする計画となっており、断面計画上の工夫により既存の五つのひな壇造成地の段差をまたぐようにしてストレスのない住棟配置としている」ことなどを高く評価した。
業務内容は、日吉台住宅1-5号棟建替工事に伴う基本設計、実施設計。履行期間は2026年10月30日まで。
日吉台住宅は、1972年から74年にかけて建設された共同住宅が建ち並ぶ団地。老朽化が進んでいることから、エレベーター設備の新設などのバリアフリー化した新たな共同住宅に建て替える。計画では、既存の1-5号棟(RC造5階建て)を解体し、新たな住棟を建設する。