【世田谷区本庁舎】基本設計を6者が公開プレゼン 9/27に審査結果公表 | 建設通信新聞Digital

4月29日 月曜日

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【世田谷区本庁舎】基本設計を6者が公開プレゼン 9/27に審査結果公表

 東京都世田谷区は18日、同区の成城ホールで「世田谷区本庁舎等整備基本設計業務委託」の公開プレゼンテーションとヒアリングを実施した。1次審査を通過した6提案者が新しい庁舎について説明した=写真。設計者審査委員会で委員長を務める深尾精一首都大学東京名誉教授は「多くの区民からの意見聴取の結果を踏まえ、各専門分野の立場から提案内容を評価し、区民と区にとって最適な設計者を中立かつ公正に審査する」とあいさつした。区は27日に審査結果の公表を予定している。
 佐藤総合計画は、区民と行政が協働する立体広場として「世田谷リング」を配置。リングに沿って窓口や相談スペースを設け、全方位からの寄り付きも可能と説明した。
 kwhg+安井設計共同体(安井建築設計事務所・kwhgアーキテクツJV)は、まちの歴史を継承しつつ、「区民が真ん中」の庁舎の実現に向け、“道=ストリート”に焦点を当てる。敷地のどこからでも庁舎へアクセスできる。
 梓設計・坂茂建築設計共同企業体(梓設計・坂茂建築設計JV)は、建築家の坂茂氏が被災地を回った経験から、現庁舎や区民会館の「スピリッツ、プロポーションを継承した上で、災害に強くコンパクトな庁舎のために全面を建て替える」と語った。
 久米設計は、既存の施設が残らない建て替えの方針を掲げる。「防災拠点の整備、行政サービス向上、LCC(ライフサイクルコスト)の観点という3つの方向性を元に、時間をかけ計画案をいくつも作成した上で、覚悟してこの提案に至った」と述べた。
 環境デザイン・綜企画グループJV設計共同体(綜企画設計・環境デザイン研究所・佐藤尚巳建築研究所・構想建築設計研究所JV)は、「子どもが未来のまちづくりに参加することは極めて重要」とし、こども議会やこども区役所を整備する計画。また敷地全体を見下ろせる5階の立体都市公園は「都市には裏山機能が必要」と意義を説明した。
 RIA・隈研吾設計共同企業体(アール・アイ・エー・隈研吾建築都市設計事務所JV)は、保存継承のデザイン力や最先端性能、開かれた庁舎設計などの知見を結集する。意見交換に十分な時間を確保するため、「新区庁舎デザインセンター」を立ち上げる計画だ。

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