【佐藤総合計画】創立73周年でエントランスを地元に開放 「建築は地域を変える」テーマにイベント開催 | 建設通信新聞Digital

5月13日 月曜日

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【佐藤総合計画】創立73周年でエントランスを地元に開放 「建築は地域を変える」テーマにイベント開催

 佐藤総合計画は1日、東京都墨田区にある本社ビルで創立73周年記念式典を開いた。2020年の創立75周年に向けて毎年10月にイベントを開催していく。初年度となることしは「建築は地域を変える」をテーマに、本社移転から23年を過ごす地元・墨田区に焦点を当て、本社前に“みんなの傘”や“ワイルドガーデン”、地元企業と協働した段ボールテーブル“オクトパス”などを披露するとともに、広場やエントランスを憩いの場として地元住民に開放した。

本社前に設置した“みんなの傘”を隅田川の四季をモチーフにライトアップ

 佐藤総合計画は、戦後まもない1945年10月に早稲田大教授だった佐藤武夫が設計の実務を開始したのが原点となっている。以来、そのDNAを受け継ぎ、社会的変容とともに時代の要請を見極めて多様に変化。建築設計監理を通じて社会に高い付加価値の提案を続けている。創立75周年に向けた3カ年事業の初年度は、墨田区から活動を始めた。シンボルツリーのシラカシのもとに配した“みんなの傘”は、釣合形態と力学的合理性から創造される架構システムの実験であり、ことしのテーマ『和、江戸、下町(地元)』を連想させる纏(まとい)の躍動感を木で表現。LEDカラー演出照明のダイナセルファーで、隅田川の春夏秋冬をイメージした4色の光で華やかに照らし上げる演出も施している。
 また、ローズマリーやプリペットなどの多様な植栽は、同社が目指す個々人がネットワークしてつながる組織のあり方“クロス・ブリード”を想起させるワイルドガーデンとなる。段ボールテーブルは、みんなが集い、楽しむ場の目印として盛り上がりを生み出す“置くとパス”として制作。この日は入社4年目までの若手が年次ごとにチームを組んで鮮やかに組み立てて見せた。

役員が見守る中若手が段ボールテーブルを組み立てた

 記念式典では、細田雅春社長が「ここを拠点に区内の身近な仕事から、全国、国際的な仕事に取り組んでいる。設計監理にとどまらず、これからの都市や建築のあり方を専門的な見地から提案することで、多くの人とともに歩んでいきたい」とあいさつ。ライトアップの点灯や記念植樹の後、清野明男副社長企画開発本部長の音頭で乾杯し、地元町内会や近隣企業の代表者らと所員が交流を深めた。
 同社は、19年の74周年に「建築は日本を変える」、75周年には「建築は地球を変える」をテーマに掲げ、全社参加に加えて国内外の企業や教育機関、研究者とコラボレーションして展示会や講演会、社会発信などに取り組む予定だ。

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