仙台市は22日、中央卸売市場再整備検討委員会(西川正純委員長)の2025年度第1回会合を開き、再整備基本計画中間案のたたき台となる施設整備計画案をまとめた。新築する水産物と青果部両部門、関連施設、管理部門の建物規模は総延べ9万0887㎡、歩行者デッキや立体・平面駐車場などの共用部13万6229㎡を合わせた全体面積は22万7116㎡となる。
事業手法は従来方式を想定し、総事業費は約706億円と試算した。8月に中間案をまとめ、12月に成案化する。
事業手法は、関係者との調整や合意形成、長期事業期間中の設計変更といった柔軟性、他市場の導入実績から、「設計、施工を柔軟に進めていくことが求められる。PFI方式の導入は困難」(市経済局)とした。
26年1月から基本設計の発注準備に着手し、4月に委託する。実施設計は、部門・棟ごとに27-30年度上期に進める。新築工事は、28年度に管理棟・関連棟から着工し、30年度から仮設売り場として利用する立体駐車場の建設、31年度から新水産棟・新青果棟を同時に建設する。37年度の全面供用を目指している。
配置は、敷地中央に4階建ての立体駐車場・買出人積込所、東に平屋一部2階建ての新青果棟、南西に平屋一部3階建ての新水産棟、北西に平屋建ての水産配送センター、中央南に4階建ての管理棟・関連棟を建設する。
部門別の必要規模は、水産物部が3万7183㎡、青果部は4万4435㎡、許可事業者や組合事務所などの関連部門は6879㎡、管理部門は2390㎡など。仮設・解体面積は11万0732㎡。
事業費の内訳は、新築工事費が約587億5000万円、仮設・解体費は約84億9000万円、設計・監理費は約33億6000万円。
北東にある青果配送センターの新青果棟との合築後の跡地や再整備で創出する余剰地は、駐車場のほか、物流用途の機能拡張や花き市場の移築、にぎわい・集約機能としての利活用を検討し、再整備中に決める。にぎわい・集客機能の事業スキームは、定期借地権設定方式を採用し、期間は10年以上50年未満を見込んでいる。
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