【総合防災情報システム】高速道路の速やかな啓開から復旧計画まで 首都高速が開発を加速 | 建設通信新聞Digital

5月3日 金曜日

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【総合防災情報システム】高速道路の速やかな啓開から復旧計画まで 首都高速が開発を加速

 首都高速道路会社は、首都直下地震などを見据えて、高速道路の総合防災情報システムの開発を加速させる。災害時の情報収集や共有、配信に加えて、復旧計画を含めた速やかな道路啓開を可能にするのが狙い。首都高グループで、7月から運用を始めたスマートインフラマネジメントシステム「i-DREAMs」のプラットフォームに搭載する予定で、2018年度の運用開始を目指す。
 総合防災情報システムは、災害時に行うパトロールカーによる交通パトロールと、点検員による高架下点検の進捗状況が把握できるとともに、損傷の内容や個所、画像などの現地状況も確認できる。
 同社は、このほか、損傷推定AI(人工知能)エンジンやICTを使った新たな点検診断技術も開発中で、確立できた段階で順次取り込み、i-DREAMsを拡充する。
 i-DREAMsは、設計、建設、維持管理のプロセスで、判断が必要な各データを速やかに確認でき、維持管理計画の作成を支援する。
 GIS(地理情報システム)と3次元点群データを活用した道路・構造物の維持管理支援システム「インフラドクター」やICTを使った新技術を取り込むとともに、損傷推定AIエンジンを中枢としたシステムとの対話から損傷、補修・補強を自動検知し、効率的な維持管理の実現を目指す。
 7月からの運用によって、▽GIS上で構造物の各種情報の統合管理による総合的な視点での診断・評価▽3次元点群データを使った設計による現状に合った構造検討と、システム上で検討資料の確認による調査・設計、施工の効率化▽3次元点群データを活用した構造物の変状、浮き・はく離などの定量的な把握▽3次元点群データによるCAD図や3D解析モデルの作成--を実現している。

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