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【木造・木質建築の未来】世界のCLT建築をリードするアンドリュー・ワウ氏に聞く

最終更新 | 2017/11/08 16:00

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アンドリュー・ワウ氏

 持続可能な循環型資源として注目されるCLT(直交集成板)。国内では本格的な普及への取り組みが始まったばかりだが、海外では高層建築にも採用されるなど、その用途の幅を含め活用事例が急速に拡大している。世界のCLT建築をけん引する英国の建築家アンドリュー・ワウ氏(ワウ・シスルトン建築設計事務所)が来日した機会に、英国と日本のCLT建築を取り巻く環境や今後の展望などについて聞いた。聞き手は、英国でCLT建築の経験を持つことから同氏と親交があり、国内でも多くのCLT建築設計に携わる小見山陽介エムロード環境造形研究所副所長(京大大学院工学研究科建築学専攻助教)にお願いした。--日本ではCLT建築の普及はこれからになりますが、英国のCLT建築を取り巻く状況はいかがですか
 「英国は、いわば逆のプロセスをたどっています。最初のCLT建築がつくられた時には明確なルールがなく、制度整備に先行して普及が進みました。英国の建築基準は日本の仕様規定と異なり、性能規定です。例えば火災時も90分以内に住民が建物から避難できれば方法は問われません。日本では基準を守る限り表現は自由ですが、英国では町並みなどが優先されるため、CLTのような新しい材料や工法を使っても最後には似た街並みが形成されるという違いもあります」

共同住宅の施工例

 「CLT建築は英国全体で小さなものを含めて約540棟あり、そのうち約350棟がロンドンに集中しています。われわれはこれまで14棟のCLT建築に携わりました。また、米国に向けて約100棟のCLT建築について400ページの報告書を作成したこともあります」
 「CLT構造は最先端の建築として流行していますが、継続して取り組んでいる建築家は多くありません。CLTを使うことには、さまざまな意味がありますが、その深淵までたどり着こうとしない建築家がいることを憂慮しています」
--RIBA(王立英国建築家協会)のスターリング賞にことしノミネートされた5作品中3作品がCLTを使っています
 「優れた建築家たちが正しく有効にCLTを活用するようになった結果、CLTを使っていることを抜きにしてもその価値を認められる建築がつくられ始めたことが評価につながっています」
 「わたしはサスティナブルな建材であるという理由からCLTを使いはじめましたが、設計から施工までコンストラクション全体の方法を根本的に変えていく可能性があることに気付きました。木ともコンクリートとも全く異なる新しい建材だと考えています。シンプルで洗練されたプロセスで設計できることが特色に挙げられます。3次元で図面を描けば、設計事務所から構造事務所、木材加工所まで共有できますので、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)との相性も良いです。生産工程にここまでスムーズにつながる建材はほかにありません」
 「歴史を振り返るとその時々の建築というものは、当時の文化、環境などの時代性を反映しています。約100年前にRC構造が出現し、ル・コルビュジエら偉大な建築家たちがモダニズムを完成させました。21世紀に誕生したCLTも新しい建築をつくりだせると考えています」

ワウ氏の自宅

--CLTを使うことで環境や地域経済への貢献にもつながるという考えがあります
 「鉄やコンクリートは、地球を掘り返して材料を集めてきましたが、CLTはこれ以上、地球を傷つけなくても得られる素材です。英国の国土に占める森林の割合は7%程度で、木材は北欧や中欧からの輸入に頼っています。CLT建築を始めたころは林業や地方経済についてまで考えていたわけではありませんが、結果的にさまざまな形で貢献できるということをいま認識しています」
--日本におけるCLT建築の取り組みをどのように見ていますか
 「日本からロンドンの私のオフィスに訪れる人もたくさんいます。法律の整備や技術開発が進んでおり、国を挙げて取り組んでいるという熱意を感じます。英国では建築家個人レベルの取り組みであり、政府がCLTを理解し、後押ししているわけではありません。とてもうらやましい環境です」
 「日本の継手・仕口など木の加工技術については専門書を学んで研究しています。日本の建築家・坂茂氏と親交を持ち、師事させてもらっています。他の建築家と一緒に仕事をするのは初めてですが、日本の伝統的な技術と西洋のモダニズムに精通している優れた建築家である彼の木材の使い方からたくさんのことを学んでいます」

ワウ氏(左)と小見山陽介氏

--今後の取り組みについて聞かせてください
 「最近、英国にCLTモジュラーハウスの工場もできました。今後のCLT建築を考える時にモジュラー化、プレハブ化が大切な取り組みになります。リサイクルとリユースを実現する建築構造として、既存の建物とCLTを組み合わせた増改修なども考えています。その先には新しい木造・木質の建築の未来があるはずと考えて取り組んでいます」

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