東京都は、技術職員の確保に向けた取り組みを強化している。その一環として8月28日、大学1、2年生を中心とした理系学生(土木・建築・機械・電気)を対象とするイベント「都庁×理系キャリア発見フォーラム」を開いた。約100人が参加した。前半で職務内容・福利厚生の紹介や座談会を行った。後半は第二高潮対策センター、東京国際クルーズターミナル、大井コンテナふ頭、新海面処分場など都技術職員が働く現場を希望者に公開した。
座談会では、局・課ごとにブースを設け、参加者の「民間企業も含めて就職活動をしていた中で進路を都に決めた決め手は」「学生時代の研究が職務で生きる部分は」「女性が少ない部署でも働きやすいか」といった質問に、若手技術職員が丁寧に答えた=写真。
開催に当たって、高橋潤都人事委員会事務局試験部試験課課長は「今回は公開する現場に港湾が多かったためか、土木系の学生の参加がやや多かった。理系学生は学年が上がるにつれて民間企業の志望度が強くなる傾向がある。地方自治体としては、就職先の選択肢に入れてもらうところから始める必要があり、1、2年生を主な対象とした」と説明した。
取り組み強化の背景には、激化する人材獲得競争や定年退職者数の増加傾向など、技術職員の確保が一段と厳しくなっている状況がある。技術職員採用試験の倍率は、2023年度以降では土木・建築・機械・電気いずれも2を下回っている。受験者数の減少、20代人材の採用減少の傾向もある。一方、現職の年齢層の分布により、今後約10年で多くの定年退職者が発生する見込みだ。そのほか、女性比率が4割以上ある事務職と比べて技術職は1割前後と大幅に低いことも課題としてある。
こうした状況に対して、6月に開催した第124回東京都技術会議(座長・谷崎馨一都技監兼都市整備局長兼都市整備局技監)では、26年度の主な取り組みの方向性を「技術人材確保」「技術力の向上」の2項目にまとめている。
このうち技術人材確保の項目には、大学、高等専門学校、工科高校の各学生を対象とするPR活動、都の採用試験合格者への職場見学会や事業説明会などを盛り込んでいた。

