【ユニフォームデザインプロジェクト】「かっこよく」「気持ちがいい」試作品を発表 全建協連 | 建設通信新聞Digital

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【ユニフォームデザインプロジェクト】「かっこよく」「気持ちがいい」試作品を発表 全建協連

登壇するモデルと受賞者

 全国建設業協同組合連合会(青柳剛会長)が実施している、「ユニフォームデザインプロジェクト」の試作品発表会が15日、東京モード学園コクーンホール(東京都新宿区)で開かれた。2017年11月の最終審査で最優秀賞、優秀賞に選ばれた6作品がお披露目され、業界のイメージ刷新に向けて「自信と誇り」を発信した。
 プロジェクトは、建設産業界の魅力発信などを目的に、東京モード学園の協力を得て17年度に初めて実施。機能面ばかりが重視されがちだった従来のユニフォームを、「かっこよく」「気持ちがいい」デザインにして業界のイメージアップ、働く者のモチベーション向上につなげることをコンセプトに作品を募集した。
 17年11月に開いた最終審査では、応募総数497点の中から最優秀賞2点、優秀賞4点を選定した。最優秀賞のメンズ部門には森美哉子さん(ファッションデザイン学科2年)、レディース部門には鈴木茜理さん(同)の作品がそれぞれ選ばれた。試作品の製作はミドリ安全が手掛けた。
 発表会の冒頭、青柳会長は「業界全体では働き方改革が大きなテーマになっている。さまざまな角度からのアプローチがあると思うが、まずは楽しく元気に働けることが大切だと考えている。発表するユニフォームが『建設業も変わっていきそうだ、楽しくなりそうだ』というメッセージを、建設業全体、国民全体に発信する役割を担ってくれることを願っている」とあいさつ。続いて国土交通省の毛利信二事務次官が「プロジェクトはモード学園とコラボして建設産業全体のイメージアップを図る画期的な戦略だと思う。今後、色やデザインをもっと考えたユニフォームが業界全体に広がっていくことを期待している」と述べた。
 足立敏之参院議員は「きょうの皆さんの成果が、若者が喜ぶようなユニフォームの普及につながっていけばと思っている」と期待を込めた。

レディース部門の最優秀作品

 来賓あいさつに続いて試作品がお披露目され、最終審査の審査委員、受賞者が作品ごとにコメントした。審査委員からは、「プロから見てもデザインバランスが良い。リアルワークウェアとして、家から職場まで行っても恥ずかしくない」「一見、地味かも知れないが、非常に機能性を重視している。長時間着ていても、疲れ方が違うのではないか」などの感想が出された。

メンズ部門の最優秀作品

 6作品のデモンストレーション後、最終審査の審査委員長を務めた日本サインデザイン協会の宮崎桂会長は、「モデルさんたちが着て動くと、楽しいというか、建設業にも興味を持たれるのではないかと思った。皆さんには、さらに新しいものを目指して次の時代を切り開いてほしい」と総評した。
 また、委員の内田俊一建設業振興基金理事長は、「建設業はユニフォームを使う仕事なのに、メッセージ性を使っていなかったのかもしれないと思った。社長さんたちが、会社への思い、誇りに加え、社員、職人への思いやり、愛情をメッセージとして込めれば、会社に来る若者も増えるのではないか思う」とコメントした。
 最後に、国交省の青木由行官房建設流通政策審議官が「審査段階では、デザイン画で評価せざるを得なかったが、試作品を見ると、現場でこういう風に動くのかなと非常にイメージが湧いてきて、ポジティブな気持ちを感じた。デザインや服飾の持つ力を実感した。モード学園の方々には感謝したい」と締めくくった。
 発表会後の会見で青柳会長は、「497点の応募に心から感謝したい。ユニフォームから建設業が変わり始めることを一般に理解してもらうための試みが、大きく前進したと思う」と手応えを口にした。

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